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METAL GEAR AC!D ・要約版:要約スレpart2-476 ・詳細版:part43-266~276,278~296 476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/24(水) 03 17 24 ID 726J/Fjh0 メタルギア アシッド アメリカの次期大統領ヴィゴ・ハッチ議員の乗った飛行機がハイジャックされた。 犯人は、新型メタルギアの起動ディスクをよこせと言ってきた。 スネークは久々に現場復帰。CIAの老紳士ロジャーと超能力少女アリスがサポートしてくれる。 なんとか南アフリカの研究所に潜入し、メタルギア開発者のフレミング博士を捜索する。 実は黒幕はアリスで、自分を創った連中への復讐が目的。 子供同士を殺し合わせて生み出された洗脳能力者だった。 あと、スネークを自分のものにしたかった。(スネークのようになれと教育されていた) ヴィゴ・ハッチと一緒の飛行機で娘を人質に取られていたフレミングは、メタルギアを起動する。 しかし、スネークたちの手で破壊された。フレミングは死亡する。 アリスも、フレミングの娘に乗り移っていたアリスと同じ能力者に殺された。 飛行機に乗っていたヴィゴ・ハッチも結局殺される。(ハイジャックの実行犯は彼の秘書だった) 何はともあれ、任務も終わったスネークは中断していた登山に向かった。 実は更に黒幕が居て、そいつはロジャーの部下。今回の事件を全てハッチ議員のせいにした。 「俺もスネークに興味がわいた。奴が欲しい」と言っておしまい。 266 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 17 58 26 ID FrL9L4EzO 2016年、アメリカ合衆国次期大統領候補ヴィゴ・ハッチ議員が乗った旅客機が、不気味な操り人形によってハイジャックされた。 機内には筋弛緩ガスが充満し、さらに一定高度以下になると爆発する爆弾まで仕掛けられた。 人形達はハッチの命と引き換えに『ピュタゴラス』という謎の存在の譲渡を要求。10時間以内に渡さなければ、議員を含む517名を一斉に殺害すると声明した。 政府は、それがモロニ共和国に属するロビト島のロビト理化学研究所での研究プロジェクトであること、責任研究員がフレミングという博士であることを突き止める。 しかし、研究所自体は、モロニ共和国に多額の支援を送っている大型複合企業BEAGLEによって管理されていた。 BEAGLEは『ピュタゴラス』の公開、フレミング博士の引き渡しを拒否。BEAGLEの支援を頼るモロニ共和国もまた、それに追従した。 事態を重く見た政府は、CIAのロジャー・マッコイ大佐に事態の解決を計らせる。 ロジャーは、アウターヘブンを陥落させた傭兵ソリッド・スネークを召還。 身体機能調整機器『CHAIN』を搭載したスニーキングスーツと共に、スネークは再び潜入任務に挑む。 潜入にあたり、ロジャーはエスパー少女アリス・ヘイゼルをスネークに紹介する。 強力な遠隔透視能力を持つ彼女は、FBIで200人以上の行方不明者を発見した実績を持っていた。一切不明な研究所内での任務を、透視能力でサポートするという。 いまいち信用しきれないスネークだったが、潜入を開始する。 研究所内はレオーネという男が率いる傭兵部隊に占拠されていた。先に潜入し、合流するはずだった特殊部隊HRTとも連絡がつかなかった。 そんな中、HRTの緊急用周波数を使い、研究員ゲリー・マーレーから、スネークに無線が入る。 ゲリーによると、謎の部隊は突如島に出現し、所員を軟禁、研究について調査しているらしい。 辛くも逃げ延びた彼は、部隊から隠れてHRTの無線で助けを求めていたのだった。彼によると、HRTは全滅したらしかった。 しかし、彼はフレミング博士の行方も知っていた。フレミング博士の居場所を探るため、スネークはゲリーの救出に向かう。 267 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 17 59 15 ID FrL9L4EzO 潜入にあたり、ロジャーはエスパー少女アリス・ヘイゼルをスネークに紹介する。 強力な遠隔透視能力を持つ彼女は、FBIで200人以上の行方不明者を発見した実績を持っていた。一切不明な研究所内での任務を、透視能力でサポートするという。 いまいち信用しきれないスネークだったが、潜入を開始する。 研究所内はレオーネという男が率いる傭兵部隊に占拠されていた。先に潜入し、合流するはずだった特殊部隊HRTとも連絡がつかなかった。 そんな中、HRTの緊急用周波数を使い、研究員ゲリー・マーレーから、スネークに無線が入る。 ゲリーによると、謎の部隊は突如島に出現し、所員を軟禁、研究について調査しているらしい。 辛くも逃げ延びた彼は、部隊から隠れてHRTの無線で助けを求めていたのだった。彼によると、HRTは全滅したらしかった。 しかし、彼はフレミング博士の行方も知っていた。フレミング博士の居場所を探るため、スネークはゲリーの救出に向かう。 268 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 18 00 02 ID FrL9L4EzO アリスを信用しないスネークは、彼女としばしば諍いを起こしていた。 するととうとう彼女は、ロジャーの元から消えてしまう。 臍を曲げさせるなというロジャーの注意も聞かず、敵の監視をくぐり抜け、スネークはゲリーと接触する。 彼によると、フレミング博士は島東部の居住区に移送されたらしかった。 スネークはひとまずゲリーをおいて、東部居住区へ向かう。 一方その頃旅客機内では、機長と副機長が惨殺され、胸に数字をかたどった傷をつけられていた。 ハッチ議員と秘書のレナは、機内に『No.16』が潜んでいる疑いを抱く。 そんな中2人は、後ろの座席に1人で座っていた少女ミネット・ドネルと接触。筋弛緩ガスが充満して身動きがとれない中、比較的ミネットは症状が軽かった。 ハッチは何とかホワイトハウスと連絡をとり、透視能力を持つアリス・ヘイゼルに無線でミネットをサポートさせ、機内に仕掛けられた爆弾を解体させようと試みる。 アリスに叱咤され、ミネットは単独、機内で行動を開始した。 269 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 18 01 24 ID FrL9L4EzO スネークが居住区に到着すると、アリスはロジャーの元に帰ってきた。 しぶしぶアリスの指示通り進むスネークだったが、いきなりアリスが、スネークの頭が銃撃で弾け飛ぶ予知幻像を見たと言い出す。 このフレミングは囮ではないかと訝しみながらも進むスネーク。 すると途中、所員しか通れないというセキュリティを解除する段になって、スネークが『ハンス・ディヴィス』として既に登録されていた事がわかる。もちろんスネークは研究員であった過去はないし、『ハンス・ディヴィス』と名乗ったこともない。 ますます謎が深まる中、スネークはついにフレミングを発見する。 しかし案の定、これは罠だった。レオーネ率いる部隊に囲まれ、スネークは窮地に陥る。 270 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 18 02 24 ID FrL9L4EzO 「貴様の任務は失敗だ」 そういうとレオーネは、必要であるはずのフレミングを撃ち殺してしまう。 驚くスネーク。レオーネは彼も始末しようとする。 しかし、スネークの窮地を、『アゲハチョウ』と名乗る謎の女性兵士が救う。 スネークは女性と共に辛くも脱出した。 彼女の名はテリコ・フリードマンと言った。HRTの唯一の生き残りであり、ロジャーの元部下でもあった。 テリコによれば先のフレミングは偽物であり、本物はBRC-026という施設に監禁されているらしかった。 だがそうなると、ゲリーの証言は間違っているどころか、スネークを敵の罠に放り込むものだったことになる。 ゲリーを疑う2人。しかしゲリーから無線が入り、濡れ衣だと訴える。様子を見る限り、どうやら偽情報をスネークに与えるために上手く使われただけらしかった。 ともあれ、フレミングの居場所はわかった。内部に詳しいというテリコと共に行動することを決め、スネークは再び潜入を開始した。 271 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 18 03 15 ID FrL9L4EzO その頃機内では、ミネットが貨物室を捜索していた。 爆弾を探すなら透視能力を使えばというミネットに、アリスは『気になることがあって集中できない』と言う。 どうやら彼女は、死体に刻まれた数字に心当たりがあるらしかった。 一方、倉庫に到着した2人は、倉庫に充満する異臭に気付く。さらに、スネークが頭痛を訴え始めた。 ロジャーは『ハンス・ディヴィス』についてスネークに報告する。 彼は、ハンスがBEAGLEから出向してきた研究員であること、研究所の中心人物としてフレミングの上に立ち、研究所全体を動かしていたことを話す。 また、この研究所は、極秘に人間を拉致し監禁、戦意高揚剤の実験台にしていたこと、近域諸国の子供が研究所に大勢つれて行かれていたことも判明する。 まさか子供を実験台に? 訝しむ2人に、ゲリーから無線が入る。 272 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 18 04 01 ID FrL9L4EzO 子供らを閉じ込めて殺し合わせる『コドクの儀式』が行われていたのはその倉庫じゃない。そこは単なる遺体安置所だ。 研究されていたのは戦意高揚剤などではない、『ACUA(アキュア)』という新薬である。『ピュタゴラス』などより価値のある新薬、自分はフレミングに暗号を解除させて、それを狙っているのだ。 先の怯えた様子とは打って変わり、朗々と話すゲリー。 不審がるスネークに、さらにゲリーは「ハンス・ディヴィスについてもNo.16についても知らないらしいな。ソリッド・スネークについても知らないんだろう」と、妙なことを言い出す。 お前は何者だという問いにもこたえず、ゲリーはさらに研究所の秘密をさらけ出す。 『ピュタゴラス』とは、メタルギアである。 2人は驚く。研究所では、メタルギアの研究が進められていたのだ。 ゲリーは、2人を囮にして自分はACUAを手に入れ、フレミングの居場所を知ったのだった。後はフレミングにACUAのデータの暗号化を解除させて売り飛ばすだけだ、と言い捨て、彼はフレミングの居場所へ向かってしまった。 273 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 18 04 52 ID FrL9L4EzO ゲリーより先にフレミングにたどり着こうとする2人。 そんな中、スネークの頭痛はさらに増し、「ハンス…ハンス…」という幻聴までが聞こえはじめていた。 頭痛を振り払いつつ、2人は協力して、とうとうフレミングを見つけ出す。 しかし、そこにいたのはゲリーだった。 既にフレミングを始末してしまったのかと問うスネークに、ゲリーは、自分こそがフレミングだと明かす。 驚くスネークに、フレミングはさらに、「あなたはハンスだ。お帰りなさい」と言う。 すると突如頭痛が起こり、スネークの脳裏に、ハンス・ディヴィスとなって子供達を実験台に使っている映像が浮かぶ。 自分はハンス・ディヴィスだったのかと驚くスネークは、フレミングにACUAのことを問い詰める。 しかし、先の無線での会話もスネークの記憶を調べるための芝居であり、元々ACUAは2人で作り上げたものであると言う。 フレミングはさらに語る。 ハンスはBEAGLEの幹部であること。BEAGLEは表向きは途上国支援をしているが、実態は武器の輸出で暴利を貪る権力者の集合体であること。モロニの内紛もBEAGLEの差し金であること。 2人で新型メタルギアを開発したこと。 274 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 18 07 36 ID FrL9L4EzO どんどん記憶を取り戻すスネーク。 伝説の傭兵スネークは、新薬による強化兵士の雛型だった。そしてスネークも、自らの後継者を探していた。そんな中、ロビト島の計画を知った彼は、BEAGLEに誘われ、ハンス・ディヴィスとなり、計画に加わったのだった。 フレミングは何故失踪したのかを問う。 混乱し、なおもハンスであることを否定しようとするスネークに、フレミングは、「無線でスネークは『ネオテニー』発言した。その言葉を知っているのは自分とハンスだけである」と訴える。 フレミングは語る。 「コドクの儀式に生き残り、ネオテニーとなったのはNo.16だ。『名を識る者』にACUAを投与すれば、それらは皆、No.16の支配下におかれる」 「No.16は私たちに復讐を考えている。私の娘コンスタンスが乗った旅客機がハイジャックされた」 頭痛で朦朧とする上、意味のわからないことをいわれて混乱するスネーク。 さらにフレミングは、『ピュタゴラス』のデータディスクを取り出した。これも彼が持っていたのだ。 「これも自分とハンスのものだ。その上、ハンスによって高度に暗号化されている。今はまだ、記憶が戻るまでスネークには渡さない」 275 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 18 08 20 ID FrL9L4EzO 「しばらくスネークの振りをして行動をしてほしい。レオーネとスネークがやり合っている間に、自分が全てを片付け、No.16との決着をつける」 そう告げるフレミング。しかし間一髪でテリコが到着、フレミングを銃撃する。 足止めには失敗し、フレミングは逃走したものの、『ピュタゴラス』のデータディスクを落としていった。 ついに手に入れたと喜ぶテリコ。しかし、フレミングとスネークの会話を全て聞いていた彼女は、スネークに嫌疑がかかっているとしてデータディスクを渡さなかった。 暗号化が解除出来ないままではテロリストの要求を満たせない、テロリストは“裸の”ピュタゴラスを要求している、と言うスネークに対しテリコは、島からの脱出が先だ、と、不自然なほどに強く意見する。 結局、BRC-026からの脱出が先だと決断し、2人は施設からの脱出を計る。 276 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 18 09 14 ID FrL9L4EzO 一方、ロジャーの部下のチャールズ捜査官は、ハイジャック犯に殺された遺体に刻まれた数字が、アルファベットでSNAKEを表していたことを突き止め、ハイジャック犯はスネークの起用を最初から狙っていたのではないか、とロジャーに相談する。 さらに彼は、その要求通りスネークがすんなり起用されたことから、責任者であるロジャーに疑いを抱いていた。 また、スネークが果たして本当に、アウターヘブンを陥落させたソリッド・スネーク本人であるかどうかにも。 今回の事件をBEAGLEのメタルギア開発を暴くチャンスであると考えるチャールズは、スネークを監視した方がいいとロジャーに忠告するのだった。 脱出途中、スネークとテリコはレオーネの襲撃を受ける。 戦闘の中、レオーネは元米軍であり、ジェフ・ジョーンズが本名であると明かす。彼はBEAGLEに復讐心を抱いていた。ある日何者かからの情報によって『ピュタゴラス』の存在を知り、奪取してBEAGLEを揺さぶるため、研究所を襲撃したのだった。 辛くも撃退した2人は、敵の追撃をかわし、何とか脱出に成功する。 278 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 18 10 02 ID FrL9L4EzO 結局2人は、暗号化が解除出来ない以上、このままテロリストには渡せないと結論づけた。再度フレミングを確保すべく、2人はFARと呼ばれる施設へ向かう。 しかし、FARへ向かう途中、テリコがデータディスクを持ったまま逃走、道を塞いでしまう。 困惑するスネーク。ロジャーは、彼女がテリコでないことを見抜いたが、既に確保は不可能だった。『アタシはアゲハチョウ』と言い残し、彼女は去ってしまった。 ロジャーは、レオーネ部隊にも政府にも属さない、BEAGLEが独自に派遣した兵士がいると話す。 彼女の名はラ・クラウン。変装と催眠術の達人であった。 ロジャーは、自分たちがテリコだと思っていたのは、『ピュタゴラス』の奪還を命じられたラ・クラウンだったのではないかと推測する。 スネークはすぐさま彼女を追う。アリスによると、北部に位置するFARへ逃げたはずの彼女は、西部のエブロ・タワーに逃げ込んでいた。 279 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 18 10 51 ID FrL9L4EzO 催眠術によるトリックをくぐり抜け、スネークはタワー最上階を目指す。 しかし途中、エレベーターに乗る間際にまたも頭痛に襲われる。さらにロジャーから、衛星写真で別の場所にスネークの姿が確認されたという報告が入る。 混乱するスネークの前に、エレベーターから自分と生き写しの姿をした男が現れる。 スネークを見て訝しがる男。彼は自分をハンス・ディヴィスであると言う。 ラ・クラウンの変装だと確信し銃を構えるスネークに、ハンスは「自分とスネークはドッペルゲンガーだ、お前は私、私はお前だ」と語る。 急いでロジャーに連絡するが、スネークの前には誰もおらず、さっきからスネークは独り言を話していると言う。 自分がハンスであることを薄々自覚し始めるスネーク。結局発砲出来ず、ハンスは目の前から姿を消す。 動揺するスネークだったが、ともかくラ・クラウンを倒すため、最上階に乗り込む。 280 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 20 37 07 ID FrL9L4EzO 最上階はラ・クラウンによってトリックが仕掛けられた区画だった。さらに、テリコの外見をした女が軟禁されていた。アリスが察知したのはこの女であり、ラ・クラウンであるかどうかはわからなかった。 彼女によれば、どちらか勝った一方だけしか区画から出られないという。 本物か否かの区別は後回しにし、スネークは女と戦闘し勝利、爆破され始めた区画から共に脱出する。 脱出後、女を尋問するスネーク。しかしアリスの能力によって、彼女こそが本物のテリコであると判明する。 伝説の兵士スネークとの邂逅を喜ぶテリコ。しかしスネークは、症状がさらに悪化、ハンスの声が脳裏に走るようになっていた。 大丈夫だと言い張り任務を続行するスネーク。しかしアリスとロジャーは、彼がハンスとの二重人格なのではないかと疑い始めていた。 281 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 20 38 01 ID FrL9L4EzO その頃ミネットは、ついに爆弾を発見。コードを切断し、アリスの指示を頼りに解体にとりかかった。 スネークとテリコは武器庫で武器を調達する。 すると、先ほどまでいたゲリラ兵士達を、見たことのない武装の兵士達が掃討するのを見かける。さらに、「バディ(味方、の意)」と名乗る謎の人物から、レオーネと手を組めという無線連絡が入る。 ゲリラを攻撃したのは、新薬ACUAを投与されて恐怖心が失われた新部隊の兵士達だ。レオーネ部隊はこのままでは全滅する。そうなるとスネーク達2人だけでACUA兵と戦わなくてはならなくなる、と。 そういうとバディは無線を切ってしまった。バディの正体を怪しみつつも、2人はFARへ向かう。 2人は北部への吊り橋を渡る途中、ボロボロになったレオーネとその部隊と鉢合わせる。バディの言うとおり、レオーネの部隊は、変装して紛れ込んでいたACUA兵によって壊滅させられたのだった。 今も、フレミングによってACUAを投与されたACUA兵達が、島全体を見張っているという。 282 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 20 39 12 ID FrL9L4EzO レオーネによれば、ACUAを投与された兵士は自我を喪失し、『ネオテニー』の操り人形となるらしかった。 この島の研究の目的は、自我のないまま、命令だけを忠実にこなす人間兵器『ACUA兵』と、それを自由に操る『ネオテニー』の両方の開発だった。 BEAGLEが世界中から超能力を持った子ども達をさらったのは、『コドクの儀式』と呼ばれる実験で互いに殺し合わせ、生き残った者を『ネオテニー』とするためだったのだ。 またレオーネによれば、ラ・クラウンはやはり、『ピュタゴラス』とフレミングを護るためにBEAGLEに雇われた傭兵だったらしい。 さらにレオーネは語る。最終的に『ネオテニー』となったのは、被験者『No.16』であり、ACUAを使って見張りを操り、実験直後にロビト島を脱走していた。 ハイジャックをおこしたのが『No.16』であることは間違いない。『No.16』は、BEAGLEや研究所を、そして全ての元凶であるハンスを苦しめたがっている。 ハンスへの復讐だけが、目的なのだ。 283 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 20 40 11 ID FrL9L4EzO そして今また、『No.16』はACUA兵を起動し、スネークを攻撃しようとしている。 スネークがハンスだからなのだろうか。レオーネにきいても、ハンスの正体はフレミングしか知らないだろうということだった。 FARへ向かおうとするスネークに彼は、FARの警備システムは厳重過ぎて潜入不可能だ、しかし自分達と組めば何とかなる、と持ちかける。 レオーネは『ピュタゴラス』さえ手に入れば、その公表によってBEAGLEの幹部を少しでも葬ることが出来れば、それでいいと言うのだ。 ロジャーとスネークは相談の上、警戒は怠らずとも、協力することに決める。 そして、レオーネの作戦通り、FARの警備システムをダウンさせるため、動力源である発電所へと向かう。 284 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 20 55 02 ID FrL9L4EzO 発電所内を進む内に、No.16の思惑も明らかになっていく。 フレミングがメタルギアを起動したのもNo.16の命令だった。メタルギアで核を打ち込み、その罪をBEAGLEとハンスに着せる気なのだ。 レオーネが島を襲撃したのも、バディ・すなわち恐らくはNo.16の差し金だった。レオーネは、また陥れられたと嘆く。 レオーネの部隊は、過去にモロニの内紛に参加していたが、その時もACUA兵によって敗北していた。内紛を長引かせ、BEAGLEがより多くの利潤を得るために召還され、利用されただけなのだった。 そうこうしている内に、発電所制御室にたどり着いたスネークとテリコ。 2人が電源を落としてから予備電源が入るまでに、レオーネが電源の落ちた監視システムをくぐり抜け、事前に調べたパスコードを入力、ゲートを開く作戦である。 電源を落とし、レオーネに合図するスネーク。しかし、これは敵の罠だった。パスコードは既に変更されており、ゲートは開かず、レオーネはフレミング率いるACUA兵に拘束されてしまった。 285 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 20 56 01 ID FrL9L4EzO 「私はコンスタンスなしでは生きられない、全部奴が悪い、奴とハンスが悪いんだ」 レオーネを拘束し、無線でロジャーに語るフレミング。しかし、アリスが「娘を人質にとられたのか」ときいた途端に、動揺した様子で無線を切ってしまった。 ロジャーは、レオーネが失敗したことをスネークに告げた。侵入はもう不可能になってしまったのか。 しかしアリスが、施設地下を走る下水道の存在に気付く。 テロリストの提示したタイムリミットまであとわずか。電源の落ちた施設内での索敵戦を制し、スネークとテリコは下水道を目指す。 下水道の入り口で、またもバディから無線が入った。 これ以上進めば「スネーク」としての全てを失い、ハンスになってしまう。引き返せ、と。 しかし、バディの横から少女の声が割り込んだ。 進むしかない。それ以外に道はない、と。 少女はバディと言い争う。どうやら少女こそがNo.16らしかった。 そうこうしている内に通信は途絶えてしまった。例によってロジャー達には確認されていなかった。 困惑を抑え、スネークは下水道へ侵入する。 286 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 20 56 52 ID FrL9L4EzO 一方機内では、ハッチが恐ろしいものを見つけていた。 レナがつけていたペンダントは実はピンマイクで、彼女の荷物からガスマスクも見つかったのだ。さらに、レナはロビト島の研究プロジェクトに参加していた過去があった。 疑いを強めるハッチ。結局レナは、BEAGLE幹部の1人エミリオの命令で、ハッチをNo.16に差し出すため、今回のハイジャックを起こしたと告白した。 ミネットは、アリスと協力し、とうとう最後のコードに取りかかっていた。ミネットとの絆が深まっていたアリスだったがしかし、ミネットのある言葉に動揺し始める。 一方スネーク達は、無事FARに潜入していたが、ロジャーとの通信がとれなくなっていた。 無線を調べる時間はない。ともかくハンスかフレミングを探し始める2人。 しかしその直後、アリスからテリコに通信が入る。 何と、ロジャーはスネークの仲間に捕らえられた、自分は危険を予知して隠れている、と言うのだ。 驚くテリコにアリスは続ける。 スネークとハンスは二重人格であるのは間違いない。 No.16に『ピュタゴラス』を要求されたハンスは、HRTや第三者にそれが渡らないよう、もう1人の人格であるスネークを投入したのだ、と。 287 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 20 57 30 ID FrL9L4EzO ハンスは、スネークがデータを手に入れた時点ですり替え、ロジャー達に偽データを渡した後、本物をNo.16に渡すつもりだった。しかし、アリスとロジャーが感づき始めたため、帰還する前に2人を処分しようとしているのだ。 アリスは、ロジャーは過去の過ちから無理にスネークを信じようとしていたこと、それをまんまとハンスに利用されたことを告げる。 また、ハンスの意志が段々大きくなり、スネークの人格が消え始めていることも。 ハンスが覚醒すれば、メタルギアを奪取し行動を開始してしまう。その前にスネークを殺し、ハンスを止めるよう懇願するアリス。 しかし、銃声と共に、通信が途絶えてしまった。 動揺するテリコ。だがスネークに始終を告げる事ができず、共に潜入を再開する。 288 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 21 01 11 ID FrL9L4EzO 潜入を続ける2人の前に、ACUAを投与されて正気を失ったレオーネが立ちはだかる。 死闘の末、彼を打ち倒したスネーク。最後にレオーネは正気に戻り、「『俺ではない』とロジャーに伝えてほしい」と言い残し、死亡した。 さらに潜入を進めるスネークの前に、偽テリコ、もといラ・クラウンが現れる。催眠術でテリコを操り、自分と本物の区別をつかなくして戦闘を仕掛けるが、スネークはこれを見抜き勝利する。 ラ・クラウンは、幼い頃の火事で顔にアゲハチョウの形の火傷を負ったことで、変装に手を出していた。 彼女はメタルギア格納庫への道をスネークに教える。 ここで死ぬということは自分は主人公ではない、最後に主人公に協力して死んでいく悪役なのだ、という理由で。 さらに、スネークも自分も、ある理由でNo.16には操れないことを伝え、死亡する。 ラ・クラウンの遺体から漂う香水から、テリコは火事で父が死んだ時のことを思い出す。テリコの父は、何者かがラ・クラウンを雇って殺させたのだった。 『ピュタゴラス』のデータを回収し、格納庫へ向かおうとするスネーク。しかしとうとうテリコは、先のアリスの通信の内容を伝え、ハンスなのではないかとスネークを問いただす。 しかし、わからないのはスネーク自身も同じだった。「俺を信じるか」と逆に問われて悩むテリコ。しかし、最終的にテリコは憧れの英雄を信じると決め、潜入を再開する。 289 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 21 24 14 ID FrL9L4EzO 2人はついにメタルギア格納庫にたどり着く。 外部からの破壊は困難とみたスネークは、上部ハッチから内部に侵入し、破壊する作戦をとる。 しかし、突入直前でハンスの意識が覚醒、スネークは豹変してしまう。 フレミングからアナウンスがかかり、スネーク、もといハンスに語りかける。ハンスの覚醒を喜ぶフレミング。しかしハンスは、フレミングに罪を着せて核を発射し、BEAGLEに打撃を与えると言い出す。 フレミングはたじろぐが、話している人格はハンスでもスネークでもない、No.16であることに気付く。 テリコも挑発するNo.16。 しかし、フレミングが激昂しメタルギアを起動、テリコがハッチ内に落下し、No.16は振り落とされてしまった。 スネークは落下の衝撃で正気を取り戻す。そこにロジャーから無線が入る。 無事だったのかとスネークは尋ねるが、長時間無線が途絶えていただけだった事が判明する。 混乱が深まる中、フレミングはNo.16に、コンスタンスを返さなければ故郷の島に核を打ち込むと叫ぶ。 テリコは内部から、スネークは外部から、メタルギアとの戦闘を開始した。 290 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 21 29 24 ID FrL9L4EzO 戦闘の末、スネークとテリコはメタルギアに勝利。フレミングはコンスタンスを想いながら倒れ、メタルギアは沈黙した。 喜ぶ2人に、ロジャーとアリスから無線が入る。驚くテリコ。 彼女を尻目にアリスは、スネークはハンスになってくれない、残念だ、と語る。 ロジャーは既に真相を掴んでいた。 アリスがNo.16だったのだ。 彼女は遠隔透視ではなく、実験台にされていた時の記憶を頼りにスネークをサポートしていた。スネークが見たもう1人の自分も、ハンスなどではなく変装したフレミングだった。 全てアリスがフレミングを使って仕組んでいたのだ。 アリスは明かす。スネークはハンスなどではない。 スネークは、実験台にされた子供達の雛型であり、憧れの対象だった。 アリスは、スネークをハンスにするために、CHAINを通してACUAを投与し、暗示をかけていた。スネークの脳裏に走ったハンスの意識は、全てアリスの暗示だったのだ。 291 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 21 29 57 ID FrL9L4EzO さらにアリスは、自分は外見こそNo.16だが、中身は被験者No.104であると言う。儀式はNo.16が勝ち残ったが、自分が霊体だけになって乗り移った、と。 アリスは激昂するロジャーを撃ち、さらに、ACUA兵を使って研究所全体を爆破すると言い出した。 2人は急いで脱出する。 機内では、ハッチが殺害されていた。もちろん殺したのはレナだった。エミリオと組んでいたというのは嘘で、本当は彼女もアリスの手下だった。 そしてレナは、解体に成功したミネットを見つけ出す。 当初、アリスはミネットに間違った解体法を教えて旅客機を爆破、保存された会話内容から、爆破をミネットのミスによる『避けられぬ悲劇』として仕立て上げるつもりだった。 しかし何故か、アリスは途中で正しい手順に変え、解体させてしまった。 訝しがりながらも、レナはミネットに真実を告げ、始末しようとする。 ミネット・ドネルはアリスが刷り込んだ架空の人格であり、ミネットの正体はフレミングの娘、コンスタンス・フレミングである、と。 292 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 21 30 47 ID FrL9L4EzO スネークは、最後にロジャーと話させるようチャールズに頼む。 スネークが「俺ではない」というレオーネの伝言を伝えると、ロジャーは全てを悟った。 ロジャーの『過去の過ち』……自らの部隊に潜む内偵者を探した末、無実の部下を糾弾した事件。レオーネ――ジェフ・ジョーンズは、その部下だった。 ロジャーが今回の任務に志願したのは、レオーネの存在を知り、謝罪しようとしたからだったのだ。 謝罪出来なかったことを悔やみつつ、ロジャーは搬送されていった。 チャールズは、BEAGLEの内偵者としてロジャーを疑っていたことを恥じた。そして、ジャンボ機が無事着陸すること、BEAGLEの内偵者は自分が必ず倒すことを告げると、スネークを帰りのヘリへと案内するのだった。 293 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 21 32 14 ID FrL9L4EzO 時間を前後して、機内では、レナがコンスタンスに刺し殺されていた。 コンスタンスは語る。アリスは、No.104に乗っ取られたと錯覚しただけで、心も体もNo.16である。 肉体を失った自分はさまよった挙げ句、コンスタンスに乗り移り、彼女の意識を消滅させ、肉体を乗っ取った。そして、自分をNo.104だと思いこんでいるアリスと“遊んで”あげたのだ、と。 アリスが死亡したのは、コンスタンスが能力を使い、レナの意識を逆流させたからだった。 コンスタンス―No.104もまた、ネオテニーだったのだ。 294 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 21 33 36 ID FrL9L4EzO ヴィゴ・ハッチ上院議員はBEAGLE幹部のエミリオであり、またロビト島の研究所を牛耳っていたハンス・ディヴィスであった。 チャールズはそうマスコミに公表し、それらしい証拠を散在させた。 もちろん実際は、ハッチはただのダミーであった。アリスもフレミングも皆、真相を知らないまま死んでいった。真の黒幕であるエミリオ、そしてハンス・ディヴィスとは、スネークでもハッチでもない。 他ならぬチャールズ・シュマイザーこそが、ハンス・ディヴィスであった。 肥大化したBEAGLEは、彼にとってもはや無用の長物だった。彼はハッチに全ての罪を着せてメタルギアを公表し、BEAGLEの壊滅をもくろんでいたのだ。 万事を思い通りに動かしたチャールズは、満足げに何者かに語る。 自分はスネークが欲しい。No.16などとは比べ者にならない、最高のネオテニー素体だ…と。 295 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 21 35 54 ID FrL9L4EzO 全てが終わった後、浜辺で迎えのヘリを待ちながら、スネークとテリコは話していた。 アリスは、仲間と自分が殺し合っている『儀式』の映像を、ハンスの記憶としてスネークに見せていた。 もしかしたら彼女は、その凄惨な記憶を憧れのスネークに共有してもらうことで、少しでも安らぎを得たかっただけなのかもしれない。 帰還後スネークは、作戦のせいで中断してしまった登山を再開するという。 それを聞いたテリコは、憧れの英雄と一緒に、自分も行く約束を取り付けるのだった。 296 :METAL GEAR AC!D:2009/01/11(日) 21 37 09 ID FrL9L4EzO 以上…長い且つわかりにくくてすまんかった。 携帯で頑張ったんだよ!うわああああん!
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Metal Gear Peace Walkerとは? 発売日 2010年4月29日(日本) 機種 PSP 開発元 小島プロダクション 発売元 コナミ 対称年齢 15才以上 今作はMGS3から10年後が舞台。 PSPではMPO、MPO+に続くメタルギアソリッドシリーズ三作目。 メタルギアソリッドシリーズ史上初の協力プレーモードが搭載。 登場人物 ネイキッドスネーク 和平・ミラー アマンダ・バレンシアノ・リブレ チコ ヒューイ パス・オルテガ・アンドラーデ セシール・コジマ・カミナンデス コールドマン ラモン・ガルベス・メナ ストレンジラブ コクーン クリサリス ピューパ ストーリー あ
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登録日:2011/08/15 Mon 04 19 42 更新日:2023/11/05 Sun 16 22 10 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 20世紀最高のシナリオ FOXDIE KONAMI METAL_GEAR_SOLID MGS Nintendo Switch PS PS4 PS5 Steam Xbox Series X|S XboxX|S アラスカ ゲーム コナミ ゴキブリキッド シャドーモセス事件 ソリッド・スネーク ダンボール ビックリ人間ショー マリオ メタルギア メタルギアシリーズ メタルギアソリッド ヨッシー 伝説の始まり 名作 小島秀夫 性欲を持て余す 日本のメディア芸術100選 板前スネーク 核兵器 移植版はアクロバティックな蛇 遺伝子の呪い ! <⌒/ヽ-、___/<_/____/ ! ∧∧誰だ!! (・ω・ ) _| ⊃/(__ / 丶_(___/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ____ / / /|……。 | ̄ ̄ ̄ ̄| | _| 冥殿 | |__/ |____|/ / ̄ ̄  ̄ ̄ 気のせいか… ∧∧ ( ) _| /(__ / 丶_(___/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ こちらスネーク。侵入に成功した ____ / / /| | ̄ ̄ ̄ ̄| | _| アナルうp | |__/ |____|/ / ̄ ̄ |し |  ̄ ̄ し⌒J ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ TACTICAL ESPIONAGE ACTION(戦略諜報アクション) METAL(メタル) GEAR(ギア) SOLID(ソリッド) 1998年9月3日にコナミから発売されたプレイステーション用ゲーム。 METAL GEARから続く「メタルギアシリーズ」の3作目にして、「メタルギアソリッドシリーズ」の1作目である。 1999年6月24日には難易度変更や一人称モード、スタッフコメント等の要素が追加され、音声も英語に変更された完全版「インテグラル」が発売。 どちらもPSアーカイブスにて配信されている。 CM 誰も知らないアクションゲーム 誰も知らないスリル 潜 入。 敵に発見されることなく ミッションをクリアする。 戦う 戦わない 隠れる 見つからないようにする 見つけた。 あっ…。 スリル。 なまえは METAL GEAR SOLID すべては、スリルのために。 同じ顔をした女性(演:仲根かすみ)が死角で鉢合わせるというもの。 2004年3月9日にはゲームキューブにてリメイク作「ザ・ツインスネークス」が発売。 システムやグラフィックはMGS2準拠になっているものの、英語音声しかない点やスネークが異様に超人的なアクションをする点などから移植作としては不満の残る出来となっている。 ネット上にはツインスネークス版のイベントシーンに日本語版の音声を合わせた動画をアップしている有志もいる。 ■概要 高度な処理能力を持つゲームハード、プレイステーションの登場により、従来のMSX2では出来なかった、ポリゴンを用いた三次元描写のゲームになった。 その為、より細かい演出、設定などが可能になり、ゲームとして非常に進化している。 メタ発言などのジョーク要素も強化された。 この作品が発売されるまでメタルギアシリーズは事実上凍結していたのでこれまでの作品のオマージュやギミックの焼き直しもあってMSX時代からプレイしてきたオールドファンをニヤリとさせた。 さらに、ストーリーは「20世紀最高のシナリオ」と称されるほどで、シリーズの知名度を更に高めることとなった。 と言うかこれまでの作品が(当時のパソコン普及率の低さもあって)マイナーハードであったMSX等でしか出ていなかったのでこの作品をプレイしてメタルギアシリーズを知ったプレイヤーの方が多いと思われる。 ■ストーリー 西暦2005年。 アラスカ、フォックス諸島沖の核兵器廃棄所が設置された孤島、シャドーモセス島に於いて、ハイテク特殊部隊FOXHOUNDが蜂起し、廃棄施設を占拠。米政府に、10億ドルとビッグボスの遺体の引き渡しを要求した。要求が24時間以内に受け入れらなければ、核を発射すると通告している。 政府は退役していた元FOXHOUND司令官、ロイ・キャンベルを召集し、鎮圧作戦の司令官とした。 そしてキャンベルは、同じく退役していた元隊員、ソリッド・スネークを呼び出し、単独潜入任務を依頼する。 任務は2つ。 人質として捕らわれた、DARPA(国防省付属機関先進研究局)局長ドナルド・アンダーソン、アームズ・テック社社長ケネス・ベイカー、両名の救出。 蜂起したテロリストの核発射能力の有無の調査、事実ならそれの阻止。 スネークは単身、小型潜水艇でシャドーモセス島へ上陸し、三度目の世界の命運を賭けた任務を開始する…。 ■登場人物 ソリッド・スネーク(声 大塚明夫) ご存知の主人公。 METAL GEAR、METAL GEAR 2で二度に渡り世界を救った「伝説の英雄」。 リキッド・スネーク(声 銀河万丈) FOXHOUND実戦部隊のリーダーで、テロの首謀者。 髪と瞳の色、声こそ違うが、ソリッドに酷似した容姿を持つ上、暗号名も同じ「スネーク」。また、ソリッドを度々「兄弟」と呼ぶ。 その正体は… メリル・シルバーバーグ(声 寺瀬今日子) キャンベルの姪。 FOXHOUNDと共に蜂起した部隊の隊員だったが、参加を拒んだため人質になる。 ハル・エメリッヒ(声 田中秀幸) アームズ・テック社の技術者。 新型メタルギアの演習に参加中に蜂起に巻き込まれ、協力を強いられていた。 サイボーグ忍者に襲われてお漏らしした ロイ・キャンベル(声 青野武) 元FOXHOUND司令官。 退役していたが政府に呼び出され、部下であり友人でもあるスネークと共に任務につく。 ナオミ・ハンター(声 鶴ひろみ) スネークのサポート要員の一人。 遺伝子治療の専門家。 メイ・リン(声 桑島法子) サポート要員の一人。 画像・データ処理の専門家。 ソリトンレーダーと無線機の開発者で、セーブも彼女の担当。 ナスターシャ・ロマネンコ(声 山田栄子) サポート要員の一人。 軍事アナリストで、核兵器について詳しい。 チェルノブイリ原発事故の影響で両親を失っている。 マクドネル・ミラー(声 銀河万丈) サポート要員の一人。 スネークの新米時代からの教官。 リボルバー・オセロット(声 戸谷公次) FOXHOUND隊員。 拷問と射撃のスペシャリスト。 バルカン・レイブン(声 堀之紀) FOXHOUND隊員。 アラスカインディアンで、シャーマンでもある。 サイコ・マンティス(声 曽我部和恭) FOXHOUND隊員。 読心能力とサイコキネシスの使い手。 ヒデオ スナイパー・ウルフ(声 中村尚子) FOXHOUND隊員。 クルド人の天才スナイパー。 デコイ・オクトパス(声 ?) FOXHOUND隊員。 変装の達人。 サイボーグ忍者(グレイ・フォックス)(声 塩沢兼人) 突如シャドーモセスに現れ、オセロットの右腕を切り落とすわオタコンを見張ってた兵士を斬殺するわオタコンにお漏らしさせるわ、突然スネークに勝負を挑んでくる謎の男。 「もっと痛みをくれ!!」 ∧ ∧誰だ!! (冥ω殿 ) _| ⊃/(__ / 丶_(___/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ____ / / /| | ̄ ̄ ̄ ̄| | _| anazon | |__/ |____|/ / ̄ ̄  ̄ ̄ なんだ、ただの箱か… ∧∧ ( ) _| /(__ / 丶_(___/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄こちらwiki籠り。追記・修正を開始する ____ / / /| | ̄ ̄ ̄ ̄| | _| aniota | |__/ |____|/ / ̄ ̄ |し |  ̄ ̄ し⌒J ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ BEFORE:METAL GEAR 2 SOLID SNAKE METAL GEAR SAGA CONTINUES―MEME(模倣子) NEXT:METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] バルカンレイブンをクレイモアでドッカンドッカンやるの楽しすぎ -- 名無しさん (2014-03-31 11 30 06) スネェェェェク!!! -- 名無しさん (2014-09-26 12 34 21) 初見プレイ時、ヒデオ画面がめちゃくちゃ怖かった。「なんで俺の親父の名前がゲーム画面に!?!?」って感じに。後から小島秀夫の存在を知って笑ったわ。 -- 名無しさん (2015-02-05 03 01 04) これが流行ってた頃、FA-MASとPSG-1とソーコムを抱えたサバゲーマーをよく見かけたものだった。 -- 名無しさん (2015-07-06 00 05 55) 現代の技術でリメイクできないらしいね。まさにロストテクノロジーといえるかもしれない作品 -- 名無しさん (2016-02-29 14 04 17) 黒い正方形の遮蔽物をすり抜けてゲノム兵を避けながら進むミニゲーム?が難しかった記憶。やったのが子供の頃だったからかな? -- 名無しさん (2016-09-27 02 35 38) ↑2そうなん?素人目には特に難しい部分はなさそうだけど。 -- 名無しさん (2020-08-30 19 34 15) ペルソナ1、2といいPSゲーは後々のハードで再現できないことを含みがちな印象がある MGS1だと何がそうなんだろう? -- 名無しさん (2020-09-14 16 19 37) ときメモが好きなようだな?小島作品のゲームが好きなようだな?\ いつも応援ありがとう!/ -- 名無しさん (2020-11-23 22 36 43) 一応実写化計画はまだ動いてたか -- 名無しさん (2020-12-06 07 59 27) ツインスネークスは初心者にも遊びやすく作られている作品なのでHD化希望 -- 名無しさん (2021-05-27 20 32 56) マスターコレクションの中でもMGS1だけは特に移植の完成度が高い。MGS2以降と違って特にバグとかもないし、コナミ製ゲームのセーブデータ読み込みや2P接続、ディスク交換演出、米・欧のVRミッション収録など至れり尽くせりな内容だ -- 名無しさん (2023-10-28 21 00 45) ↑今まで通りではあるけど変態移植集団M2の執念が炸裂してるよね -- 名無しさん (2023-10-29 09 00 59) 名前 コメント
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このページはこちらに移転しました PASSWORD 作詞/172スレ55 僕のYahoo!IDのパスワードは「fgyu309as」ちゃん! 僕の銀行口座の暗証番号は「1938」ちゃん! もっとキスして君を解き明かすパ・ス・ワ・ー・ド 君の胸に打ち込んで・・・数字でI Love You・・・ (語り) 数日後、全ての預金口座から金が引き落とされていた 全てのネット関係のIDで限度額一杯まで買い物されていた 犯人は未だに捕まっていない ジ・サ・ツ三秒前、いい女だと思ったよ最初はね
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METAL GEAR SOLID PEACE WALKER 当サイト連絡掲示板内差し替え・追加スレッド-268(1レス要約)269~295(詳細版) 真エンディングについて追記:part58-247,250 268:MGSPW 1レス要約:2011/04/23(土) 23 22 19 ID ??? 1964年、ザ・ボスを倒したスネークはBIGBOSSの称号を与えられたが、すべてを拒否し出奔。 それから10年。『MSF(国境無き軍隊)』という傭兵団を率い紛争に手を貸す生活をしていた。 KGBの工作員ガルベスから、コスタリカに進出してきたCIAを追い出すよう依頼される。 一度は断るスネークだが、ガルベスが出したテープにはザ・ボスの肉声が録音されていた。 ザ・ボスが生きている? その真実を追うために、スネークは依頼を引き受けた。 コスタリカで進められていたのは、全自動核報復戦車『ピースウォーカー』プロジェクト。 その中核として「人類全体の利益のため、冷静かつ適切に、苦痛の伴う判断を実行できる 高潔な人物」すなわちザ・ボスを模した擬似人格AI『ママルポッド』が開発されていた。 核抑止成就のため「最期の核発射」を行おうとするCIA。迫りくる全面核戦争の危機。 スネークはMSFを率いて活動し、ピースウォーカーを破壊する一歩手前まで追い込んだ。 核発射の阻止が間に合わないかと思った刹那、ピースウォーカーのAIは最期の判断を下し、 自らの意思で、湖へと沈んでいった。核戦争の危機を、自らの死によって防いだのだ。 それはザ・ボスの高潔な自己犠牲心そのものであり、そして、10年前のあのロシアの地で 彼女が下した決断も、平和のために銃を捨て、自己犠牲を選ぶことだったことも示していた。 時代が変わり、時代から不要とされたザ・ボスは、抗うことなく銃を捨てる道を選んだ。 だがスネークには、それは裏切りだと思えた。銃とともに自分たちも捨てられたと感じた。 だからこそスネークは彼女とは違う道を選ぶことを決意する。自分は、時代に抗い続ける。 その決意のすぐ後、MSFは謎の組織CIPHERが送り込んだスパイの攻撃を受け、独自開発した 核搭載二足歩行戦車『メタルギアZEKE』を奪われそうになるが、辛くもそれを撃退する。 MSFは世間に認知されてしまった。時代は、異物である彼らを決して放っておいてくれない。 時代に潰されるか、時代そのものを変えることができるか。長く苦しい戦いになるだろう。 スネークはMSF本拠地にて、国籍や思想を超えて集った兵士たちの前で高らかに宣言する。 「今日から俺はBIGBOSSだ。ここが俺たちの家、天国でも地獄でもある『OUTER HEAVEN』だ」 269:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 23 15 ID ??? 1964年8月。ロシアの密林の中、歴史に語られることのない、二人の英雄の戦いがあった。 極秘裏に『スネークイーター作戦』と呼ばれた戦いは、一人の英雄の死により幕を下ろす。 帰還した英雄は「BIGBOSS」と称えられたが、しかし彼はその名を捨てて姿を消した……。 10年後、1974年11月4日のこと。【スネーク】は、南米コロンビアの沿岸にいた。 彼はザ・ボスの幻影を追い、しかしその胸に消えない疑問を抱いたまま、兵士にとっての 理想の世界を求めて、【MSF】(国境無き軍隊)という傭兵組織を率いていた。 MSFはその名の通り、国家に帰属しない、強制されることなく自らの意思で戦う軍隊だ。 しかし理想とは裏腹に、各地の紛争に呼び出され、金で使い捨てにされ、海岸の小屋を 不法占拠してなんとか雨露をしのぐような生活をしている、というのが実態だった。 そこにスネークの盟友にしてMSFの副指令【カズヒラ・ミラー】が、依頼人を連れてきた。 彼らは、コスタリカ国連平和大学の【ガルベス教授】と、その教え子【パス】と名乗った。 “軍隊を持たない国”コスタリカに、最近、謎の武装勢力が出没している、という。 そして奴らが拠点としている港付近でパスの友人が行方不明になり、パスは乱暴をされた。 MSFに、奴らに対する“抑止力”になってほしい、とガルベスは言う。政府は政治的事情で 表立っては協力できないが、拠点施設と資材、輸送ヘリぐらいならば提供できる、とも。 拠点があれば根無し草生活ともオサラバとカズは目を輝かせるが、スネークは渋面を作る。 「居を構えたりすれば、俺たちは戦争屋に成り下がってしまう」と彼は自分の理想を語る。 それに、この話は“哀れで無力なコスタリカを救って”というだけの話ではなさそうだ。 面倒なことに首を突っ込めば、後戻りはできない道に足を踏み入れることになりかねない。 270:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 24 31 ID ??? 案の定、ガルベスの正体はKGBの工作員であった。そして謎の勢力の正体とは、CIAだ。 中米は“アメリカ大陸のヘソ”。物流の要であり、また軍事上重要な拠点でもある地だ。 隣国ニカラグアでは【FSLN】(サンディニスタ民族解放戦線)という社会主義革命勢力が 活動をしているなど、疲弊しつつある冷戦構造の中でもいまだホットな地域なのだった。 「中米を制した者が、冷戦に勝つ!」と、ガルベスは力強く断言した。 引き受ければ、東西冷戦の最前線で、故国アメリカを敵に回して戦うハメになるのだ。 すでに国を捨てた身とはいえ、さすがに躊躇し、断ろうとするスネーク。 だがガルベスは切り札のように、胸元から小さな機械……SONYのWALKMANを取り出した。 パスの友人が撮ってしまった“聞いてはならない声”が収められている、という。 再生が始まると、鳥の声と風の音に混じって、電子音のメロディと、女性の声が聞こえた。 その声には聞き覚えがあった。スネークは思わず叫ぶ。「……ボスっ!?」 ガルベス曰く、声紋分析の結果は、ザ・ボス本人のもので間違いないとのこと。 なお流れていたメロディは1973年発表のヒットソング。10年前の録音ではありえない。 ザ・ボスが、コスタリカで生きている!? その真偽を確かめるために、スネークは この危険な戦いに身を投じることを決意するのであった……。 ガルベスが用意した拠点は、カリブ海洋上にある、廃棄された発電所施設であった。 ボロボロのひどい施設だが、今後MSFの規模拡大にあわせて改築拡張を繰り返せばいい。 「今は地獄さながらだが、ボス次第で天国(HEAVEN)にだってできる」とカズは大喜びだ。 マザーベースと名づけた本部の運営はカズに任せ、スネークは単独でコスタリカへ向かう。 271:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 25 22 ID ??? 11月10日。まずは現時点で唯一判明している敵の拠点、港に潜入することにしたスネーク。 見張りをいつもの手際でやり過ごし、司令室に侵入すると、無線機で通信している兵士へ 音もなく近づいて、拘束、尋問、反撃される前に壁めがけてすばやく投げつけ気絶させる。 そのとき、異様な電子音。外を見ると、巨大な飛行機械がどこかへ飛び去っている……。 周辺を確認。潰れたダンボールの中身が飛び散っている。それを見てスネークは驚いた。 放射線測定用の「フィルムバッジ」だ。先ほど盗み聞きした通信内容を思い返してみて、 スネークの頭にひらめきが走った。無線を拝借し、マザーベースのカズに慌てて連絡。 「核兵器だ! コスタリカに、核が持ち込まれている!」 コスタリカは反核条約『トラテロルコ条約』の批准国。米国がそれを破ったとなれば、 キューバ危機以上の国際問題に発展するだろう。とにかく調査を進めねばならない。 当面のスネークの目標は、港を出た船と、その積荷の核兵器を追いかけることだ。 スネークは地図を拝借したが、簡易なもので、土地勘を持つ者でないと読み取れない。 ガルベスの手引きで、隣国から逃れてきたFSLNの一団の協力が得られることになっている。 スネークはひとまず北へと向かい、FSLNの拠点に行って彼らと接触することにする。 が、FSLN司令官はCIAに狩りたてられて戦死。娘の【アマンダ】が跡を継いでいた。 アマンダによると、CIAはFSLNに攻撃してはいるが、それが主な目的ではないようだ。 大量の人員と大量の拠点、最新式装備に装甲車に戦車に戦闘ヘリまで湯水の如く投入。 ただのアカ狩りにしては過剰すぎる。もっととんでもないことを進めているに違いない。 272:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 25 45 ID ??? 港を出たボートの行き先を尋ねると、上流の山岳地帯に行ったであろう、とのこと。 しかし山岳方面は既に完全に敵の領域。FSLNの同志が何人もやられている危険地帯である。 さらに、敵は『空飛ぶ怪物』も所持している。彼女の父親も、その怪物に殺されたのだ。 と、そのとき、歌声のような奇妙な電子音が響いた。振り返ると、港でチラッと見かけた 空飛ぶ巨大な機械、『怪物』が現れたのだ。さらに小型の円盤状の子機を射出する怪物。 スネークはFSLNが所持する手持ち対戦車ミサイルを拝借、次々とぶっ放し、円盤を落とす。 が、怪物本体には避けられた。弾道を読み、超高速で回避したのだ。驚くスネーク。 「うわあああっ!」 叫び声が響いた。 アマンダの弟【チコ】が、円盤のワイヤーにぶら下げられて連れ去られていく。 銃を構えるアマンダ。スネークはそれを静止する。「あの高さから落ちたら死ぬぞ!」 しかしアマンダは叫び返した。「拷問されるぐらいなら、死んだほうがマシだ!」 テロリストであるFSLNは法で保護されていないこともあり、CIAは容赦なく拷問を行う。 捕まったFSLNのメンバーは、仲間の居所を吐かされ、豚のように殺されるのだ。 押し問答をしている間に、怪物たちはチコを連れて北へと飛び去っていってしまった。 「追うぞ!」 走り出していくアマンダ。スネークもその後を追うことにする。 途中、装甲車に行く手を阻まれながらも、敵の拠点であるカカオ工場へと辿り着いた。 FSLNのメンバーが果敢に攻撃するが、例の怪物が登場、簡単に撃退されてしまう。 アマンダも円盤に吊り下げられるが、彼女は自分でワイヤーを切断、落下することを選ぶ。 273:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 26 05 ID ??? 落ちたアマンダは幸いにも骨折のみで済んだが、すぐにも手当てが必要な重症だった。 駆けつけたスネークに、弱気になったアマンダはFSLNの内情を打ち明ける。 今いるこの工場は、実は麻薬工場。FSLNがKGBから与えられて資金源にしていたものだ。 ソ連の手駒になり、悪行に手を染める。耐え難いことだが、革命の理想のため、耐えた。 しかし、父は死に、工場はCIAに奪われて拠点はすべてなくなった。FSLNはもはや風前の灯。 すべては、自分に司令官としての実力がないためだ。アマンダは無力さを嘆いた。 スネークはアマンダをMSFに勧誘、マザーベースに搬送して治療を受けさせることにする。 引き続きチコを追跡し、山岳地帯に踏み込んだ。CIAが接収し、拠点 兼 捕虜収容施設に している村へと進み、ドアが補修された家を重点的に探って、チコを発見する。 チコは少年特有の気ままさと冒険心で勝手に周辺を探検しており、誰よりも近辺に詳しい。 敵の荷物は、船、列車、トラックと積み替えられて、北の火山にあるトンネルへと消える。 その先はさすがのチコも分からないが、彼曰く、トンネル付近には敵の“守り神”である “バジリスコ”がいるらしい。二本足で歩く、数十mはある巨大な影を見たのだという。 チコをマザーベースに搬送し、スネークは列車を追って北のターミナルへと向かう。 タッチの差で間に合わず、トラックが走り去っていくのを見送るしかなかったが、積荷に 放射能マークが描かれているのははっきりと確認した。積荷は核兵器で間違いない。 待ち伏せしていた戦車とやりあう羽目になったが蹴散らして、スネークは村まで引き返し、 マザーベースで開発生産したC4爆薬を使ってバリケードを突破、急いで北へと向かう。 渓谷を抜け、見張りの多いゲートもかいくぐり、例の火山のトンネルへと踏み込んだ。 274:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 28 53 ID ??? そこは火口を改造した基地のような施設で、駐車場にはたくさんのトラックが並んでいた。 ナンバープレートを調べ、ターミナルで見たトラックを発見。積荷は空だが、エンジンは まだ暖かい。運び出してからまだ間はないはずだ。基地の奥へと追跡を続けるスネーク。 すると、二人の男が言い争っているところに出くわした。物陰に隠れて盗み聞きをする。 「約束が違う!」と、車椅子に座った学者風の眼鏡の男が、気色ばんで叫んだ。 「これは決定事項だ」と、スキンヘッドにタトゥーを刻んだ怪しい男が、冷静に返す。 話の流れからすると、学者風の男はスキンの男の指示で【ピースウォーカー】(以下PW) というものを作ったようで、そしてそれが運ばれていた核弾頭と関係があるようだった。 絶対に核が発射されない世界の実現のためにPW開発に協力した、と、学者は食い下がる。 しかしスキンの男は、完全なる核抑止力の最終実現は、その能力の証明が必要だと言った。 張子の虎では意味がない。PWが、核を正確に撃てることを世界中に見せ付けねばならない。 「私たちが、人類最後の核を撃つのだ!」 交渉は決裂した。スキンの男は、学者の車椅子を階段の下へと突き落とし、語りかける。 「博士……平和は歩いてはこない。お互い、歩み寄るしかないのだ」 勝利のVサイン(ピースサイン)を高らかに示して、男は奥へと去っていった。 車椅子の男を助け起こすスネーク。男は、バンダナ眼帯ヒゲの怪しい男の突然の出現に 驚く余裕もなく、去っていった男の背に呼びかける。 「あいつを止めてくれ! あいつは、あいつは核を撃つつもりなんだ!」 その言葉を受けて、スネークは格納庫の奥へと向かう。そこには、球状の頭部(?)に蝶の ペイントが施された巨大な戦車があり、今まさにヘリで運び出されているところだった。 止めようと武器を構えるスネーク。しかしそこに、見たこともない謎の戦車が登場する。 ジェットエンジンとホバー起動で縦横無尽に走り回り、飛んだり跳ねたりする高機動戦車。 赤い光を放つ円筒形のパーツから、歌のような機械音声を発し、スネークに襲い掛かる。 車椅子の学者が無線で送ってくれたアドバイスに従い、スネークは謎の兵器を撃退した。 が、兵器についていた赤い円筒形のパーツは、どこかへと飛んでいってしまった……。 275:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 29 10 ID ??? 車椅子の学者は【ヒューイ】と名乗り、スネークに事件のあらましを説明する。 さきほどのスキンの男はCIA中米支部局長【コールドマン】。コスタリカで起こっている 一連の事件は、彼が立案した「ピースウォーカー計画」に基づくものだった。 核攻撃したら、核攻撃を返される。そうなれば、お互いの国、いや、世界中が滅亡する。 だから、核を撃つのはやめよう。……それが、この冷戦時代を支える核抑止の基本原理だ。 だがこの理屈には簡単な穴がある。返される保障がなければ成り立たないのである。 たとえば、核攻撃を返すヒマもないほど、すばやく確実に先制核攻撃できるとしたら? あるいは、政治家や兵士が核の恐怖に身を凍らせ、発射ボタンを押すのをためらったら? すでにソ連の原子力潜水艦の仕官が、核攻撃の命令を拒否するという事件が発生している。 それ自体は、全面核戦争の危険を回避した美談かもしれない。だが理屈の上では、それは 核抑止論の大原則に反し、核抑止による平和均衡を脅かす重大事件だと見るべきだろう。 ならば、核報復を「自動的かつ確実に」行われるようにすればいい。それがPW計画だった。 PWは「高度なAIによって制御された、自動操縦 二足歩行型 核搭載戦車」である。 核攻撃が実行されたことをPWが感知すると、報復攻撃すべき場所をすばやく計算、そこに 攻撃を行うか、もしくは報復対象に接近、搭載された巨大水爆を使った自爆攻撃を行う。 それらの判断はPWに搭載されたAIが個別に行う。司令塔などは存在せず、単独行動が可能。 さらに二足歩行なので、どんな悪路でも安定して踏破でき、神出鬼没の行動が可能である。 PWが量産され、複数体配備されれば、先制核攻撃でPWが潰される心配もほぼゼロになる。 だが、PWが完成しただけでは、完全な核抑止力とはなりえない。能力の証明が必要だ。 コールドマンはそのために核弾頭を搬入、完成と同時に発射テストを実行しようとしている。 276:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 29 29 ID ??? しかしヒューイは、たとえ必要悪だとしても、1発たりとも核発射を認められなかった。 ヒューイは、マンハッタン計画に参加した科学者である父親の罪業を背負ったかのように ヒロシマ原爆投下のその日に、骨髄異常で自分の足で立つことのできない体で生まれた。 それはすべて偶然の一致なのだろうが、しかしヒューイは核と戦う運命の証だと信じた。 コールドマンの核発射を許すわけにはいかない。彼はスネークに全面協力を約束した。 さきほどスネークが戦ったホバー戦車は、ヒューイが作ったAI試作戦車【ピューパ】だ。 試作戦車はあと2機、飛行型【クリサリス】(すでに何度か見たあの「怪物」だ)と、 巨大戦車型【コクーン】がある。ほぼ完成し、実用テストの段階まで進んでいるのだ。 だが、それらのAIはあくまで「目の前の敵に対し攻撃する」ことができるAIにすぎない。 いうなれば戦術レベル、人間の脳みそで例えるならば小脳レベルのAIと言えるだろう。 PWには「核報復が必要か、どこへ報復を実行するべきか」を的確に判断できるAIが必要だ。 戦略レベル、もしくは大脳レベルの、非常に高度な処理能力。そちらのAIがいまだ未完成。 PWはまだ核発射テストを行える段階ではない。阻止するのは、まだ間に合う。 ヒューイは、PWを追跡するよりも、AIを作っている研究所に行くことを提案する。 AIの専門家である【ストレンジラブ】博士が、遺跡を改造した研究室で作っているらしい。 非常に変わり者で人嫌いの彼女は、CIAの警備すら嫌っており、最小限の人数しかおらず IDカードによる入室管理に頼った緩い警備網になっている。AIを破壊するのは容易だろう。 共同研究者であるヒューイは研究所のIDを持っている。そのIDと、あとストレンジラブに あてた手紙(ヒューイは渡すとき「読むなよ?」と照れたように顔を伏せた)を受け取る。 ヒューイをマザーベースに搬送、スネークは遺跡めざして熱帯雲霧林を北上する。 11月21日未明。ピースウォーカーの核発射テストの予定日まで、あと5日まで迫っている。 277:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 30 49 ID ??? コスタリカの熱帯雲霧林は原始的なジャングル。サバイバルの達人スネークの本領発揮、 魚を捕らえて生でかぶりついて腹ごしらえをする。……と、歌のような機械音声が響く。 空を見上げると、赤い光を放つ「怪物」ことクリサリスの巨体が通り過ぎていった。 スネークの暗躍とヒューイの裏切りはすでにバレており、AIを狙うと読まれているようだ。 遺跡内部の警戒は緩くとも、周辺の警戒はかなり強化されている。待ち伏せ兵をかい潜り、 さらに途中で戦闘ヘリと交戦しつつも、雲霧林を進んでいくスネーク。 研究所手前で、明らかに場違いな人物……フランス人の鳥類学者【セシール】を発見する。 ケツァールの研究のためにやってきたが、CIAに見つかり、研究所に捕らえられていたのだ。 隙を見てIDカードを奪い、下着のみの姿でここまで逃げてきて、力尽きて倒れていたという。 どうやらガルベスが持っていた例のテープを録ったのは彼女のようだ。 彼女から研究所の様子を聞く。が、常に目隠しをされていたので詳しいことはわからない。 研究所には主に二人の女性がいたが、セシールに接触し、親切に彼女の世話をしたのは 片方の女性だけ。もうひとりの女性は、遠くから漏れてくる声を聞いただけなのだそうだ。 「その声は……『ジャック』……そう、確かに『ジャック』って呼び続けていた」 ジャック。それはスネークの本名。そして、彼をそう呼ぶ女性はただ一人、ザ・ボスのみ。 この先に、ザ・ボスが生きているのか? 自然と表情が険しくなるスネーク。 セシールを保護し、マザーベースに搬送することにする。民間人を受け入れる余裕はない、 と渋るカズだったが、金髪のパリジェンヌだと紹介すると調子よく態度を一変させた。 だが、ガルベスの話ではテープを録ったのはパスの友人だという話のはずが、セシールと パスは面識はないようだし、そもそも国籍も年齢も違う。なんだか情報が食い違っている。 気にはなるが、しかし今重要なことは別にある。気を取り直し、研究所へ向かうスネーク。 278:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 31 17 ID ??? 研究所入り口で、ヒューイのIDカードを使用。……しかし、エラーが出てしまった。 どういうことか聞くと、彼は「とうとうそこまで嫌われたか……」とバツが悪そうに答える。 曰く、研究所のセキュリティはストレンジラブ本人が管理しており、個人的な好き嫌いで 頻繁に設定を変える、とのこと。ヒューイのIDは彼女によって登録抹消されたようだ。 仕方ないので、セシールが脱走するときに使ったIDカードを探し出して使用、侵入に成功。 遺跡に潜入したスネークの目の前に現れたのは、見覚えのある老いた白馬であった。 ザ・ボスの馬? まさか、と驚くスネークの耳に、ボスの声が聞こえた。空耳、いや、違う。 動揺するスネークに、「待っていた……お前を」 低く冷たい女の声が呼びかける。 発したのは、大きなサングラスと真っ赤なロングコートに身を包んだ、銀髪の女性。 彼女こそがこの研究室の主である、ストレンジラブ博士だった。 ストレンジラブ博士は、スネークの正体をたやすく見破り、憎悪の篭った声で話しかける。 「スネーク、いやBIGBOSSか? 人殺しのご褒美に貰った名をまだぶら下げているのか?」 彼女は、極秘作戦であったはずのスネークイーター作戦のことを、事細かに知っていた。 ストレンジラブ博士は以前NASAで宇宙開発事業に携わっており、宇宙遊泳の非公式実験の 被検体に選ばれたザ・ボスと知り合って以来、彼女に強く惹きつけられていた。 ストレンジラブにレズビアンの気があることもあり、その感情はまさに愛情ともいえた。 スネークも長い年月をザ・ボスと共に過ごし、彼女に対して深い愛情を持っていたはず。 なぜ、国家の命じるままに彼女を殺したのか、スネークを責めるストレンジラブ。 「それがお前の“忠”か? この世で最も愛した恩人を、汚名を着せて葬り去ることがか?」 「……任務だった!」と、スネークは自分に言い聞かせるように言う。 だがストレンジラブはその言葉を「それが自分を守るため下した結論か」と嘲笑する。 279:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 32 39 ID ??? 「彼女に逢いたいか? ……逢わせてやってもいい。お前が奪った命を、私が蘇らせた」 ストレンジラブは奇妙なことを言い、スネークを遺跡の奥の開発室へと案内する。 そこには、赤い光を放つ、巨大な円筒形の機械があった。例のAIの入った装置に似ていた。 『……誰かいるの? あなたは、誰? 男の人、戦士……?』 機械が、合成音声で声を発する。その声、その口調は、間違いなくザ・ボスのものだった。 ストレンジラブは語る。彼女は正直、核抑止論やPW計画などにはほとんど興味がなかった。 核抑止を完全に成立させるAIも、冷徹かつ確実に報復する能力だけのもので十分と思えた。 しかし彼女は、コールドマンにウソをついた。「地球規模で思考し、未来と過去を熟慮し、 人類全体の利益を考え、痛みを伴う決断を下せる高潔な人格」のAIが必要である、と。 その人格とは、むろん「伝説の英雄」「特殊部隊の母」ザ・ボス以外にありえない、とも。 こうしてストレンジラブは、AI開発に必要な施設・資材・資金、さらにザ・ボスに関わる あらゆる資料を入手し、ザ・ボスをAIとして再誕させるべく、研究を進めてきたのだ。 ザ・ボスの「祖国を裏切り亡命し、弟子に始末された」という汚名を晴らしたいがために。 語られている“作られた虚構”ではなく、彼女の最期の意志を、“真実”を知るために。 その“博士の奇妙な愛情”の結晶が、いま目の前にあるAI……【ママルポッド】だった。 ふらふらと近づくスネークを迎え入れるように、ママルポッドのカバーが開いた。 ザ・ボスの声で、口調で、ザ・ボスがかつてロシアに亡命した後に発した言葉(資料には 残っていないはずの文言)を言い放つAI。本当にボスが蘇ったのか、混乱するスネーク。 スネークを中に入れたまま、ママルポッドのカバーが閉まっていく。 「任務を果たせ、スネーク…… もう一度、その尊い魂を奪うことができるのなら」 それを見送りながら、ストレンジラブ博士はつぶやくのだった。 280:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 33 05 ID ??? 白い花畑で、二人の戦士が向かい合っている。……これは、10年前の戦いの光景。 「東洋では『忠を尽くす』という言葉がある。……意味わかる?」 ザ・ボスが問う。 彼女はその答えは単なる愛国心ではなく、『国への献身』だと言う。そして続けた。 「忠を尽くしている限り、私たちに信じていいものはない……それが愛した相手でも。 ただひとつ、絶対に信じられるのは、『任務』だけよ、ジャック!」 スネークを投げ飛ばし、見下しながら、彼女はスネークに決別の言葉を告げる……。 ……目の前の白いモヤが、少しずつ晴れていく。……目が覚めて、夢は終わった。 スネークはポッド内で意識を失い、遺跡の庭にある小さな花畑の中に転がされていた。 ヘリの轟音が聞こえて宙を見上げると、ママルポッドが運び出されているところだった。 ストレンジラブの時間稼ぎにまんまとやられた、とスネークは歯噛みする。 追いかけようとするスネークの前に、第二のAI戦車、クリサリスが立ちふさがった。 中に人間がいたらGのかかり過ぎで死んでしまうような急速回避行動に苦労しつつも、 なんとか撃破に成功すると、ピューパ同様、AIポッドはどこかへと飛んでいった。 「AIを完成前に破壊する」という当初の計画は完全に破綻した。 こうなったら、PWが格納されている施設まで赴き、直接破壊するしか手段は残っていない。 ヒューイの情報によれば、PWはニカラグアとの国境付近にある施設にあるらしい。 遺跡にいたザ・ボスの馬らしき老馬の背を借りて、ひたすら北へと進んでいく。 採掘施設に偽装した格納施設に接近すると、さすがに警戒が厳重で、発見されてしまう。 20名以上の警備兵と、第三のAI戦車、コクーンに襲われるも、これらを撃破して突入する。 281:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 33 39 ID ??? 基地内部では、PWにAIが接続され、起動されていた。あとは自動処理で承認作業が進み、 それが終われば準備は完了だ。その状況に気が緩んだか、技術者たちがAIの傍を離れた。 その隙に近づき、ママルポッドの内部に侵入するスネークに、電子音が呼びかける。 『ジャック、壊しに来たの?』 その声に揺れるスネークは、銃の引き金を引く前に、こらえきれずに質問した。 「ボス、ボスなのか? あんたは、後悔してるのか? 自分の……最期の任務に?」 しかし、ザ・ボスのAIには、スネークイーター作戦開始前までのデータしか入っていない。 そんな任務経験はない、データが存在しない、と無機質に答えるだけのAI。それを聞き、 「あんたはボスじゃない……ボスは死んだ!」とスネークは叫び、銃を構えた。 「銃を棄てろ、BIGBOSS」 静止の声と同時に、ママルポッドのカバーが開く。銃を構えた兵士たちに包囲されていた。 「ママルに遺跡のときと同じ反応があった。お前が近くにいる合図だ」 スネークが質問する前に、ストレンジラブが先回りして侵入に気づいた理由を説明した。 「また会えて光栄だよ、BIGBOSS」と、コールドマンがスネークに呼びかけた。 何を隠そう、10年前のスネークイーター作戦を立案したのは、コールドマンだったのだ。 知りすぎた人間を消すというCIAの方針で、エリートコースから外され中米に飛ばされた。 「なるほど、再び返り咲きたい訳か?」「それほど単純ではないよ」 スネークの皮肉を、コールドマンは軽く受け流す。それは強がりではなく本心らしい。 PW計画によって“完全なる核抑止”が実現すれば、まったく新しい世界秩序が誕生する。 彼は権力欲よりも、新しい時代を作るという純粋な野心に燃えているようだった。 282:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 35 05 ID ??? 「人間に核は撃てない。感情なき、決して間違いを犯さない機械に任せる必要がある」 コールドマンは言う。最大の英雄であったザ・ボスも、思想に失墜し、晩節を汚した。 人間が英雄となる時代は終わった、これからは感情なきシステムが英雄となる、と。 「それが一番よく分かっているのは貴様だろう? いや、貴様の相棒(ミラー)か」 そう指摘するコールドマン。『国や思想に囚われない、金だけで動く軍事力』という、 MSFの基本概念も、感情なきシステムのひとつに他ならないではないか。 話終わり、スネークを始末しようとするコールドマンを、ストレンジラブが制止した。 ママルポッドには、ザ・ボスの最期の任務の情報が足りない。スネークの頭の中には、 その足りない情報が詰まっているはずだった。それを聞き出そうというのだ。 隙を衝いてCQCで暴れるスネークだが、衆寡敵せず、連行されるしかなかった。 10年前のグロズニィグラードのように、スネークは裸で吊り下げられ、拷問に晒された。 電気刺激で筋肉を痙攣させる「電磁くすぐり棒」を使った、古典的なくすぐり拷問である。 ストレンジラブは確かに変り者だが、暴力とは無縁な科学者で、残酷趣味な人間ではない。 そんな彼女は暴力的な手段を嫌いながらも、しかしそれを躊躇うことなく使って質問する。 政府の出した公式記録ではなく、当事者しか知らない“真実”の、ザ・ボスの最期を。 しかしスネークは、ただ政府の公式記録と同じ内容を繰り返すだけだった。 「あの女は、祖国を裏切った……だからアメリカは俺に始末を命じ……俺が、殺した」 拷問に耐え切ったスネークは独房に収監される。胸の傷に隠していたノコギリを取り出し、 鍵を破壊し脱出、装備を整えなおして、急いでPWの格納庫へと向かった。 そこには、ストレンジラブとコールドマン、そしてなんと、パスがいた。 283:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 35 33 ID ??? 「手遅れだ、BIGBOSS。ママルポッドは完成し、ピースウォーカーに接続された」 コールドマンが言う。完成、という言葉に驚くスネーク。拷問に耐え、秘密を守ったはず。 「確かにお前は、最後までザ・ボスに忠を尽くした。お前のその沈黙こそが答えだった」 とストレンジラブは言う。スネークはどれだけ拷問されても、かたくなに沈黙を貫いた。 すでに国を棄てた男が、アメリカにこれほどに忠義を尽くすはずがない。理由がない。 とするならば、スネークが忠を貫いた相手は、誰あろう、ザ・ボスその人に他ならない。 そのことからストレンジラブは、ザ・ボスは不名誉な死を任務として強要されたのだ、 スネークはその最期の任務の成果を無駄にしないために沈黙したのだ、と確信していた。 パスを片手で抱えながら、コールドマンは得意そうにスネークに言う。 「PWの発射演習のターゲットを決めた。目標はカリブ洋上の領海域外(オフショア)だ。 無人の海だが……おやおや、こんな所にいつのまにか小癪な要塞を築いた奴がいるな?」 ニタリと笑うコールドマン。モニターに示された目標は……MSFのマザーベースだった。 核が発射されれば、マザーベースが消滅するだけでは済まない。死の灰が貿易風に乗って 中米諸国に降り注ぎ、農作物や水産物は全滅、その汚染は数世紀に渡って残るだろう。 しかしコールドマンは「失業農民のお陰でPW量産の人手が増える」と冷たく言う。 彼にとって重要なのは、あくまでも世界のパワーバランスという大きな平和論なのだ。 PWがカリブ海沿岸を単独走破し、一施設にピンポイント核攻撃できることを証明する、と 熱く語るコールドマン。迫りくる核拡散を抑えるために、PWは不可欠だと彼は信じている。 「平和には制御された核が必要! その証明のために、核を撃たねばならんのだ!」 起動するPW。コールドマンとストレンジラブは、パスを連れて去っていく。 慌てて追いかけるスネークは、歩み去ろうとするPWに発砲する。……と、PWが止まった。 ヒューイによればPWには自己防衛機能があり、攻撃されたら敵を排除することを優先する、 という。先ほどの発砲で、PWのAIは「スネークの排除」を最優先事項に変更した。 284:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 36 00 ID ??? 結局PWと真正面からやりあうハメになったスネークだが、大ダメージを与えることに成功。 しかし機能停止に追い込むことはできず、PWは「四足歩行形態」に変形して去っていく。 PWを追うスネークだが、時速25マイルは出せる戦車を徒歩で追って追いつけるわけもない。 しかしその背後から、馬のいななきが聞こえた。ザ・ボスの白馬。飛び乗るスネーク。 PWのミサイル攻撃や、森の中の障害物などをかいくぐり、ひたすらに追う、追う、追う。 しかし生身ゆえの限界か、国境まで追ったところで、白馬はついに力尽きて斃れてしまう。 スネークは、国境サン・ファン河を越えて去っていくPWをただただ見送るしかなかった。 PWはニカラグアにある米国ミサイル基地に到着、そこで核発射を行うことが確認された。 MSFはあくまでコスタリカから非公式に依頼された身。ニカラグアへは不法入国になる。 だがニカラグアはアマンダらFSLNの母国だ。そのツテで、河越えルートで密入国して、 ダンボール満載のトラックで基地そばまで近寄ってもらい、スネークは無事潜入成功。 MSFの面々は誰も逃げようとせず、みなスネークを信じ、その力になろうとしている。 中の警備を少しでも手薄にすべく、基地に外から総攻撃を仕掛ける準備を進めていた。 基地に入ってすぐ、スネークは違和感を覚えた。米軍基地なのに、ソ連の兵士がいるのだ。 なにかキナ臭いものを感じつつも先に進み、中央の通信塔のモニタールームに潜入。 捕らわれのパスと通信できて無事を確認するも、それが感知されて警報が鳴ってしまった。 やむなくスネークは敵中を強行突破し、コールドマンらがいる管制塔へと突き進む。 管制塔に突入。コールドマンとストレンジラブ、さらに捕らわれのパスがいた。 米軍兵が周囲から銃を突きつける中、コールドマンは勝ち誇ってスネークに説明を始める。 曰く、PWはあくまで抑止力であり、自発的に核発射はしない。だから、PWに核発射させる テストでは、「どこかで核兵器が使われた」とPWに誤認させる“偽装データ”を使うのだ。 MSFマザーベースに報復させるデータの用意は終わっている。あとはそれをPWに入力すれば、 ママルポッドが自動で報復対象を計算・決定し、核発射してくれる、というわけだ。 285:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 37 43 ID ??? 核発射コードを入力しようとするコールドマン、銃を構えて制止するスネーク。 だが、そのスネークの背後から、「止まれ、BIGBOSS」と聞き覚えのある声が響いた。 誰あろう、それはあのガルベス教授だった。 「遅かったな、ザドルノフ」 コールドマンは教授に親しげに語りかける。ガルベスは偽名で、ザドルノフが本名らしい。 だが、協力者として接するコールドマンに対して、ザドルノフは冷酷に切り返す。 「予定より手間取った……“基地の制圧”にな」 ザドルノフの背後から、ソ連兵たちが乱入してくる。スネークが道中見てきたとおり、 この米軍基地はすでに彼らソ連兵(スネークが推測するにスペツナズ)に占拠されている。 「裏切ったなザドルノフ!」「裏切る? そもそも我々は敵同士ではないか」 激昂するコールドマンに対し、ザドルノフはあくまで冷徹で余裕のある態度を崩さない。 ザドルノフは語る。核搭載型二足歩行戦車の基本アイディアは、そもそもソ連の科学者の グラーニンが考え出したもの。それをアメリカに流したのは、CIAの資金で研究・完成させ、 その成果を丸ごと横取りするために他ならない。 そしてザドルノフはもうひとつの目的を明らかにした。それは、キューバに核を撃つこと。 キューバはアメリカの間近にある島国であり、有名な革命を経て共産化した東側の象徴だ。 そこに対してソ連が核攻撃をする理由はなにもないはず。驚き、聞き質すコールドマン。 ザドルノフは薄笑いを浮かべながら、物分りの悪い生徒に対するように丁寧に解説した。 「我々が撃つのではない、お前たちアメリカ人が、我々の同志キューバに核を撃つのだ」 ニカラグアのサモア政権は親米派であり、この基地もその流れで米軍に提供されている。 新米政権の国の米軍基地から、警告もなしに突然、共産圏へと核攻撃がなされる。 そうなれば国際世論は大きく動揺、反米感情が一気に高まり、中南米の共産化が進む。 それがクレムリン(ソ連政府)が描いた筋書き。すべてはその通りに進行していた。 286:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 38 05 ID ??? パスを救出し、コールドマンに発砲するザドルノフ。しかし急所を外し、生かしておく。 コールドマンの手によらねば、PWの核発射コードは入力できないからだ。 同時に、ストレンジラブを脅し、偽装データをキューバ目標になるように書き換えさせる。 万事整えたあと、ザドルノフはスネークに向けて話を始めた。 実はスネークをコスタリカに送り込んだのには、もうひとつ目的があった。 革命戦士としては未熟・脆弱すぎるFSLNを鍛え上げる「指導者」として利用していたのだ。 「真の諜報活動とは、直接介入せず、現地の組織を操り、間接的に革命を実現させること」 とザドルノフは笑い、スネークの次の役割は「死して聖像(イコン)と化すこと」と言う。 米軍の手により偉大なる英雄を失ったFSLNは、強い結束力を発揮して米軍への報復に燃え、 そしてニカラグアの親米政権を転覆させ、中米に強大な共産勢力を築きあげることだろう。 ザドルノフは、スネークの額に銃を突きつけ、その引き金に指をかける。 「お前も、ザ・ボスのように、死して永遠の偽りとなれ!」 と、そのとき、「Venceremos!(我らに勝利を!)」の叫びとともに、兵士が乱入した。 先頭に立つのは、アマンダ。FSLNのメンバーが、スネーク救出のためにやってきたのだ。 不意をうったこともあり、瞬く間に米ソの兵士たちを制圧、ザドルノフをも拘束した。 「私たちはKGBの駒にはされない! 自分たちの勝利は、自分たちで勝ち取る!」 英雄は救出され、管制塔には「VIC BOSS(勝利のボス)」コールが響き渡った……。 基地はMSFに制圧された。ヘリで到着したカズは、パスをマザーベースで保護すると同時に、 ザドルノフとコールドマンの身柄もMSFで預かることを提案する。 もっとも、コールドマンは重傷で失血がひどく、助かるかどうかはわからない。 287:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 38 26 ID ??? 撤収していくMSFだが、スネークはまだこの基地に残ることにした。 「まだやることがある。……ボスの紛い物を、埋葬してくる」 カズらの乗ったヘリを見送るスネークのそばに、ストレンジラブのトラックが止まった。 「強要されて彼女を蘇らせたわけじゃない。私は、彼女の最期の意志が知りたかった」 とストレンジラブは言った。本当に、彼女はそれだけのためにAIを作ったのだった。 「……掘り返さないほうがいい真実もある」 「ダメよ、正直になりなさい。あなたも知りたいはず」 スネークの言葉を、ストレンジラブは一言で切り捨てた。そして、その指摘は正しかった。 「『彼女』が教えてくれるはず。……行きましょう……ボス」 ……物語はこのまま終わるかと思われたが、しかし、一人の男が波乱を巻き起こした。 ヘリの中、瀕死のコールドマンは、最後の力を振り絞り、核発射コードを入力してしまう。 しかも、PWに入力した“偽装データ”を、PWから米軍に向けても送信させたというのだ。 米軍の司令室に、東側から核攻撃を受けたという“偽装データ”が映し出される。 司令室にはこれを“偽装データ”と見抜く手段はない。本当の攻撃だと信じ込むだろう。 だが、コールドマンは「人間には核報復をすることはできない」と固く信じていた。 司令室はきっと報復を決定できないまま“全滅”することだろう。だがPWは報復をする。 そして上層部は、核抑止には機械が必要、というPW計画の正しさを身をもって知るだろう。 「人である以上、誰一人核のスイッチを押す勇気はないはずだ、破壊者として歴史に 記録されたくはないからな… 最期に人が守るのは、命ではない、名声だ!」 そう言い残し、コールドマンは力尽きる。その満足そうな死に顔は、“新たな平和理論の 樹立者”としての“名声”を守って死んだ、と確信しきっている表情であった。 このデータは特殊な送信方法で送られているため、通信妨害などをすることは不可能。 PWに送信を止めさせるコードも、コールドマンがあの世に持っていってしまった。 核、偽装データ、どちらも止めるには方法はたったひとつ。PWを破壊するしかない! 288:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 38 50 ID ??? PWに対し、果敢に攻撃を仕掛けるスネーク。しかしPWは核攻撃を想定して設計されている。 各部の装甲も、ママルポッドの外殻も、それこそ核爆発でも起こさなければ破壊は不可能。 それでもスネークは必死に戦い、なんとか核発射機能を停止させるところまで追い込んだ。 が、ママルポッドが健在である以上、偽装データは送信され続けている。 国防省では、コールドマンの読みに反し、いまにも報復攻撃が決定されようとしている。 スネークは破壊を諦め、別の手段をとることにした。……米国防省への、直接交渉である。 自分は『BIGBOSS』だと名乗り、核攻撃が現実ではない、偽装データだと告げるスネーク。 BIGBOSS本人である証拠を尋ねられ、式典にてCIA長官との握手を拒否したことを告げると、 議長が信用してくれた。彼はスネークイーター作戦当時の陸軍参謀総長であったのだ。 しかし、議長の決定に反対する強硬派が、議長の頭に銃をつきつけ、報復の実行を迫った。 コールドマンの指摘は、ある意味で正しかった。「人間には正しい判断はできない」……。 直接交渉も失敗。このまま核報復が実行されれば、全面核戦争に突入する。絶体絶命。 そのとき。『ジャック……』と、ママルポッドが呼び、ポッド内部へのハッチが開いた。 それは『中に入って、内部から私を壊してくれ』と言っているかのようであった。 ポッドに飛び込んだスネークは、ポッド内のAI記録板をひとつずつ引き抜いていく。 その間中、AIは、ザ・ボスが10年前にロシアの地で語った最期の言葉を語っていた。 記録に残っていない言葉を再現するAIは、まさにザ・ボスが再誕したかのようでもあった。 記録版が抜かれるに従い機能を失い、次第に意味を為さない言葉を発するようになるAI。 最後の数枚を引き抜くときには、ただひとつの言葉を繰り返すだけになっていた。 その言葉は……『ジャック』。 289:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 43 25 ID ??? ママルポッドの活動は停止した。しかし、なぜかデータ送信は止まらない。 「大脳が損傷しても、脳のほかの部分がその機能を補うことがある……」 ストレンジラブが理由を推測する。PWには総合判断を下す大脳であるママルポッドの他に、 試作AI戦車に積まれていた、武器などを管理する、小脳とも言えるレプタイルポッドがある。 考えられないことだが、そちらが本能的に兵器としての義務を全うしようとしているのか。 ひたすらに攻撃を続けるスネーク。しかし、PWは止まらない。 もう終わりか、と思ったとき…… 停止していたママルポッドに、光が戻った。 『……sing…… sing a song……』(『SING』The Carpenters,1973) 平和を願う歌を口ずさみながら、PWは自ら前進し、ニカラグア湖へと足を踏み入れる。 損傷していた各部装甲に水圧がかかり、PWのAIにも浸水、機能が停止していく。 偽装データの送信は止まり、国防省のモニターに移っていた核攻撃のデータは消滅した。 PWは、全面核戦争の危機を回避するために、自ら死を選んだのだ。平和の歌を歌いながら。 ママルポッドに宿っていたザ・ボスの高潔な精神は、兵士としての本能を超えて、苦痛を 伴う高潔な決断……自決を選んだ。そしてそれこそが、10年前のボスの“最期の意志”。 彼女は、殺すことをやめ、銃を捨て、平和のために犠牲になることを選んだのだ……。 湖に消えていくPWを見送りながら、ストレンジラブは求めていた真実を知り、涙する。 そしてスネークは、ザ・ボスの形見の品であるバンダナを、風に乗せて湖へと投げる。 それは沈み行く“彼女”への餞であり、そして心の中の“彼女”との決別でもあった。 290:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 45 50 ID ??? (スタッフロール後。タイトルを背景に、音声のみで。) PWが沈んでいった湖を眺めているらしいスネークに、カズが話しかけた。 「スネーク、まだここにいたのか? さあ、帰ろう」 「俺はもう、戻らない。断ち切れたよ。迷いは断ち切れた」 スネークは独り言のようにぽつりぽつりと答える。 「俺は間違えていた」 その深刻な口調に、カズはスネークがMSFに戻らないと言っていると思い、慌てた。 「何を言っている? みんな、お前を待ってるんだぞ、ボス?」 その勘違いしたカズをよそに、スネークは続ける。 「俺は彼女に裏切られた」 ゆっくりと、カズに説明するように、自分に言い聞かせるように、スネークは続ける。 「彼女は、最後に銃を捨てた。それまでの人生を、俺を含む、すべてを否定した。 命を差し出すことで、軍人としてのすべてを放棄した」 彼女は、最後に、平和のために命を捨てた。それはそれで素晴らしいことなのだろう。 だがそれはスネークから見れば、裏切りに他ならなかった。軍人としての生のすべてを 教えてくれたボスが、「軍人の中の軍人」「史上最高の兵士」と称えられたボスが、 そしてその「ボス」の座を最期にスネークに譲り渡したボスが、本当は最期に軍人として 生きることを辞めていた。それは、ボスを理想の兵士として慕った者すべてへの裏切りだ。 「俺は彼女とは違う選択をする! 彼女とは違う未来を選ぶ!」 だからこそスネークはそう力強くカズに伝える。 自分は最期の最期まで、兵士として生き、兵士として死に、兵士にとっての英雄となる。 その決意を籠めて、スネークは宣言した。 「今日から俺は……BIGBOSSだ」 291:PSP MetalgearSolidPeaceWalker ED後第5章:2011/04/23(土) 23 47 28 ID ??? コスタリカの騒動は集結したが、MSFの歴史はいままさに始まろうとしていた。 世界各地の紛争への傭兵派遣を本格的に開始、新しいビジネスとして確立し始めている。 さらに、ストレンジラブがMSFに参加を表明、すでに参加していたヒューイとともに、 新しいAI搭載型二足歩行戦車……『メタルギアZEKE(ジーク)』を開発、完成させた。 だが、どこにも属さない強大な軍事力という存在は、既存の社会からすれば異端である。 排除しようとする動きは必ずあるだろう。それに対抗しうるだけの「抑止力」が必要だ。 カズは独断で、ニカラグア湖に沈んだPWから核弾頭を回収、ZEKEに搭載したという。 スネークは驚くが、しかし納得せざるを得なかった。実際、MSFは所詮はひとつの基地に 寄り集まった傭兵にすぎないのだ。「抑止力」がなければ簡単につぶされてしまう。 反核論者のヒューイも、絶対に発射しない脅しとしてなら、と消極的ながらも認めている。 傭兵派遣、新兵勧誘、兵器開発……順調に操業し、拡大を続けるMSF。順風満帆である。 しかし、ひとつだけ不安があった。拘束していたザドルノフがたびたび脱走するのだ。 しかもそのたびに、すぐにスネークの追跡にひっかかり、簡単に再拘束されている。 いくら彼が優秀なスパイだとはいえ、いくらなんでもそう何度も脱走できるわけがないし、 しかも逃げたのに簡単にまた捕まっているのも不自然すぎる。何か裏があるのだろうか。 そんな折、またも逃げ出したザドルノフを、スネークはMSF射撃訓練場で発見する。 しかし、今回は様子が違った。今まで無抵抗だったザドルノフが、反撃してきたのだ。 やむなく発砲するスネーク。撃たれて倒れるザドルノフ。 「私の役目は終わった……」 ザドルノフは意味深な言葉を残し、力尽きた。 どうにも腑に落ちない、とカズと無線で会話していると、基地内にアラームが鳴り響く。 メタルギアZEKEが勝手に起動、発進していた。慌てて格納庫へ向かうスネーク。 292:PSP MetalgearSolidPeaceWalker ED後第5章:2011/04/23(土) 23 47 46 ID ??? 立ち上がるZEKEの目の前に立つスネークに、「遅かったね…… BIGBOSS」と声がかかる。 それは、パスの声だった。しかし、いつもの快活な明るさではなく、冷たい響きがあった。 無人機のZEKEにコクピットはないはずなのに、コクピットが増設され、パスが乗っている。 なぜ、と驚くスネークに、「私が改造を。これは本来、人が乗るべきモノなの」と告げ、 正体を聞く質問に対しても「意外とメカ好き?」とおどけてはぐらかすパス。 今までの彼女の「無力ながらも平和を信じる女子高生」とはかけ離れた姿に驚いていると、 彼女は、自分はCIPHER(サイファー)という組織からやってきたスパイであると告白した。 「名前も年齢もCIPHERに与えられた。平和の使者もおバカな10代のフリもこれでおしまい」 急展開にあっけに取られるスネークに、パスは「私はパシフィカ・オーシャン」と名乗る。 そして言った。この結末こそが「本来のピースウォーカー計画」の最終段階だ、と。 そう、CIAを利用し、KGBを操り、すべての糸を引いていたのは、CIPHERとパスだったのだ。 「昔むかし、ザ・ボスという英雄を敬愛する二人の若者がいました……」 唐突にパスは物語を始めた。それは、スネーク自身にまつわる物語であった。 ザ・ボスの意思を継ごうと、共に立った仲間。しかし意見の違いから、彼らは袂を別った。 「それがあなたの過ちの『はじまり、はじまり』……」 パスはスネークのことを嘲笑うかのようにおどけ、そして続けた。 「このままじゃ『めでたし、めでたし(Happy ever After)』にはならない。だから…… CIPHERの意思に従いなさい、スネーク!」 世界情勢に翻弄されて味方と敵が入れ替わり、国に命じられるまま、殺し、殺される。 その兵士の悲しい運命が変わるよう、ザ・ボスは世界をひとつにするよう願って、死んだ。 スネークは「国に依存しない軍隊」を設立し、国家軍隊という概念を崩すことを目指した。 しかし一方CIPHERは、“国境なき統治世界”とも言うべき、完全な世界の統一を目指した。 293:PSP MetalgearSolidPeaceWalker ED後第5章:2011/04/23(土) 23 49 39 ID ??? パスは語る。技術の進歩により、各国の諜報機関は電子技術(シギント)に移るだろう。 ゆえに、電子世界の情報を支配することにより、世界中を思うままに操ることができる。 最終的には、社会のあらゆる情報をすべて電子世界に置き換え、管理・検閲することで、 民衆すべての「無意識」さえも完全なる支配に置く、それがCIPHERの究極の目標だった。 その支配が完成するまでの間、CIPHERを守る抑止力になれ、とパスはスネークに提案した。 そして、「スネークには、ザ・ボスのように銃を捨てる決断はできない」と指摘した。 それは、怖いからだ、と。その恐怖心が、この「怪物(メタルギア)」を生んだのだ、と。 「でもCIPHERは違う。CIPHERは、銃を管理することを思いついた」 「力を管理など、できるはずがない」 スネークは、パスの言葉を否定した。 「ぶっぶー♪ では交渉決裂♪」 とパスはおどけて、ZEKEの機器を操作する。 そして、ZEKEに搭載された核を、アメリカ東海岸へと発射する、と宣言した。 そうすれば、いまや『全面核戦争を止めた英雄』として持ち上げられているMSFの評判は、 『核を見境なく撃とうとする、過激な武装カルト勢力』へと瞬時に転落することになる。 そして、国家に管理されていない軍事力は危険なものである、と、世界は認識するだろう。 「所詮平和なんて幻! ゲームは勝つか負けるか! 結局戦うしかない!」 ZEKEの急造コックピットに衝撃緩和のための水が注入されていく中、パスは高らかに叫ぶ。 「私を阻止できるならやってみろ! ピースマークのVは、VICTORYのVなのよッ!」 294:PSP MetalgearSolidPeaceWalker ED後第5章:2011/04/23(土) 23 50 06 ID ??? 死闘の末、スネークはZEKEを破壊する。パスは最後に、スネークへと向けてこう叫んだ。 「お前達のような抑止力が必要とされる限り、世界には真の平和など訪れないッ! 利用され、陵辱され、最後は社会悪として捨てられる! それがお前達の選んだ道だッ!」 爆発し、吹き飛ぶコクピット。パスの体は宙を舞い、はるか下の海面へと消えていった……。 片づけが終わった後、一人たたずむスネークのもとに、カズが静かに近づき、話しかけた。 「CIPHERの意味するものは、“空”。そしてもうひとつ……」「“ゼロ”」 スネークが遮って答えた。ゼロ。それは、彼をジャックと呼ぶ数少ない友人の名でもあった。 CIPHERという組織が何者なのか、その話題は、それ以上先には進まなかった。 「……謝ることがある。俺は最初から彼らの正体を知っていた。利用させてもらったんだ」 カズはスネークに、とんでもないことを言い出した。カズはなにもかも知ったうえで、 南米コロンビアの拠点に彼らを案内してきたのである。しかし裏があるわけではなかった。 すべては「MSF拡大のために」。カズが考えていることは、本当にそれだけだった。 「俺達の作り出したこの傭兵ビジネスは、いつか世界経済を支える新しい力になるはずだ」 それがカズの持論だった。冷戦が終わり、やがて地域紛争やテロの時代が来る。そのとき、 軍隊は国家から分離し、戦争はビジネスになる。社会が変わる、MSFはその先魁となるのだ。 「これこそ、ひとつの革命だ、そうだろ?」 カズは理想に燃える声でそう語る。 しかし、スネークは「そううまくはいかない」と首を振る。 「今回の事件で、俺達は旧体制の歴史に介入してしまった。俺達の存在は、世界中に 知られたはずだ。俺達は、触れてはいけない国際情勢に介入してしまったんだ」 ゆっくりとそう語るスネーク。そして、こう続ける。 「世界の軍事均衡を狂わせた俺達を歓迎しない連中もいる。俺達を排除しに来るだろう」 スネークは、自分達を「歯車(ギア)」に例えた。今の時代では、噛み合わず騒音を出す。 時代から弾き出されるか、時代の形そのものが変わらない限り、騒音は止まないだろう。 「俺達の存在を許さない、すべての規範……『時代』という形のない怪物と戦うことになる」 ザ・ボスは10年前、同じように時代から拒絶され、そして戦いをやめて死ぬことを選んだ。 だがスネークは、違う道を往くと決めた。善悪も勝ち負けもない、孤独な戦いを貫き通す。 「カズ……世界中が俺達を追ってくる。 ……さあ、みんなを集めろ!」 295:PSP MetalgearSolidPeaceWalker ED後第5章:2011/04/23(土) 23 50 37 ID ??? (二度目のスタッフロール後。タイトルを背景に、音声のみで。) (足音。近づいてきて、マイクの前で止まった。わずかな静寂。) 俺達は 国を棄てる 互いの祖国を棄て この惑星と一体になる そこには 国も思想も イデオロギーもない 俺達は必要とされる土地へ赴き 俺達のために戦う 国のためでも 政府のためでもない 俺達は必要とされているからこそ 戦う そして 持てぬ者たちの 抑止力となる 俺達は『国境なき軍隊』 時代が俺達の目的を決める だが 俺達はカネで買われることになる 時代が望めば さまざまな革命や犯罪 テロに手を貸すことになるかもしれない そうだ 俺達は地獄へ落ちる しかし俺達にここ以上の居場所があるか? ここが俺達にとっては 唯一無二の家 天国でもあり地獄でもある それが俺達の『天国の外側(OUTER HEAVEN)』だ 247 :ゲーム好き名無しさん:2011/07/14(木) 03 26 58.42 ID DtATu0Xb0 メタルギアソリッドピースウォーカーの真エンディングについて、追記させてくれ。 今Wikiにあるやつだけ見ると真エンディングでのラスボスが 「今まで全くの善良な味方を演じてたのに、ラストで突然冷血スパイの本性を現して裏切ったクソ外道」 と言う感じの純粋な悪役にしか感じられないと思うが、実はそうでもないんだ。 そのエンディングを見た後で出現し始める音声ファイルを集めると、 元々は確かに冷血スパイなんだけど段々と心境が変化していく様子が残されてる。 どうしてもこちらを裏切らなくてはならないような状況にあったことや、 それでも裏切るのをずるずると引き伸ばしたいと感じ始めている事情、 そしてすぐにでも裏切らなくてはいけない状況に陥ったことへの絶望、などが記録されてる。 その全内容を短くまとめると情感を伝えられないし、 かといってそのまま全て書こうとしても結構な文章量になるので詳しくは書かないけど。 知りたい人はぜひPWのプレイを。 あと、また別の音声ファイルでは 「 CIPHER という組織、そして ゼロ と言う人物と繋がっているもう一人のスパイ」 についても明らかにされるんで聞いて損はなし。 250 :ゲーム好き名無しさん:2011/07/15(金) 19 09 05.06 ID hZ5RynZ9O パスは結局シリーズの黒幕の手駒で従うしかない状況で反逆という思考自体が出来ないほど詰んでる状態。 馴染んでいく過程があったからもう少し時間があればビックボスに助けを求められたのかと思うわ。
https://w.atwiki.jp/storytellermirror/pages/1786.html
METAL GEAR SOLID PEACE WALKER 当サイト連絡掲示板内差し替え・追加スレッド-268(1レス要約)269~295(詳細版) 真エンディングについて追記:part58-247,250 268:MGSPW 1レス要約:2011/04/23(土) 23 22 19 ID ??? 1964年、ザ・ボスを倒したスネークはBIGBOSSの称号を与えられたが、すべてを拒否し出奔。 それから10年。『MSF(国境無き軍隊)』という傭兵団を率い紛争に手を貸す生活をしていた。 KGBの工作員ガルベスから、コスタリカに進出してきたCIAを追い出すよう依頼される。 一度は断るスネークだが、ガルベスが出したテープにはザ・ボスの肉声が録音されていた。 ザ・ボスが生きている? その真実を追うために、スネークは依頼を引き受けた。 コスタリカで進められていたのは、全自動核報復戦車『ピースウォーカー』プロジェクト。 その中核として「人類全体の利益のため、冷静かつ適切に、苦痛の伴う判断を実行できる 高潔な人物」すなわちザ・ボスを模した擬似人格AI『ママルポッド』が開発されていた。 核抑止成就のため「最期の核発射」を行おうとするCIA。迫りくる全面核戦争の危機。 スネークはMSFを率いて活動し、ピースウォーカーを破壊する一歩手前まで追い込んだ。 核発射の阻止が間に合わないかと思った刹那、ピースウォーカーのAIは最期の判断を下し、 自らの意思で、湖へと沈んでいった。核戦争の危機を、自らの死によって防いだのだ。 それはザ・ボスの高潔な自己犠牲心そのものであり、そして、10年前のあのロシアの地で 彼女が下した決断も、平和のために銃を捨て、自己犠牲を選ぶことだったことも示していた。 時代が変わり、時代から不要とされたザ・ボスは、抗うことなく銃を捨てる道を選んだ。 だがスネークには、それは裏切りだと思えた。銃とともに自分たちも捨てられたと感じた。 だからこそスネークは彼女とは違う道を選ぶことを決意する。自分は、時代に抗い続ける。 その決意のすぐ後、MSFは謎の組織CIPHERが送り込んだスパイの攻撃を受け、独自開発した 核搭載二足歩行戦車『メタルギアZEKE』を奪われそうになるが、辛くもそれを撃退する。 MSFは世間に認知されてしまった。時代は、異物である彼らを決して放っておいてくれない。 時代に潰されるか、時代そのものを変えることができるか。長く苦しい戦いになるだろう。 スネークはMSF本拠地にて、国籍や思想を超えて集った兵士たちの前で高らかに宣言する。 「今日から俺はBIGBOSSだ。ここが俺たちの家、天国でも地獄でもある『OUTER HEAVEN』だ」 269:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 23 15 ID ??? 1964年8月。ロシアの密林の中、歴史に語られることのない、二人の英雄の戦いがあった。 極秘裏に『スネークイーター作戦』と呼ばれた戦いは、一人の英雄の死により幕を下ろす。 帰還した英雄は「BIGBOSS」と称えられたが、しかし彼はその名を捨てて姿を消した……。 10年後、1974年11月4日のこと。【スネーク】は、南米コロンビアの沿岸にいた。 彼はザ・ボスの幻影を追い、しかしその胸に消えない疑問を抱いたまま、兵士にとっての 理想の世界を求めて、【MSF】(国境無き軍隊)という傭兵組織を率いていた。 MSFはその名の通り、国家に帰属しない、強制されることなく自らの意思で戦う軍隊だ。 しかし理想とは裏腹に、各地の紛争に呼び出され、金で使い捨てにされ、海岸の小屋を 不法占拠してなんとか雨露をしのぐような生活をしている、というのが実態だった。 そこにスネークの盟友にしてMSFの副指令【カズヒラ・ミラー】が、依頼人を連れてきた。 彼らは、コスタリカ国連平和大学の【ガルベス教授】と、その教え子【パス】と名乗った。 “軍隊を持たない国”コスタリカに、最近、謎の武装勢力が出没している、という。 そして奴らが拠点としている港付近でパスの友人が行方不明になり、パスは乱暴をされた。 MSFに、奴らに対する“抑止力”になってほしい、とガルベスは言う。政府は政治的事情で 表立っては協力できないが、拠点施設と資材、輸送ヘリぐらいならば提供できる、とも。 拠点があれば根無し草生活ともオサラバとカズは目を輝かせるが、スネークは渋面を作る。 「居を構えたりすれば、俺たちは戦争屋に成り下がってしまう」と彼は自分の理想を語る。 それに、この話は“哀れで無力なコスタリカを救って”というだけの話ではなさそうだ。 面倒なことに首を突っ込めば、後戻りはできない道に足を踏み入れることになりかねない。 270:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 24 31 ID ??? 案の定、ガルベスの正体はKGBの工作員であった。そして謎の勢力の正体とは、CIAだ。 中米は“アメリカ大陸のヘソ”。物流の要であり、また軍事上重要な拠点でもある地だ。 隣国ニカラグアでは【FSLN】(サンディニスタ民族解放戦線)という社会主義革命勢力が 活動をしているなど、疲弊しつつある冷戦構造の中でもいまだホットな地域なのだった。 「中米を制した者が、冷戦に勝つ!」と、ガルベスは力強く断言した。 引き受ければ、東西冷戦の最前線で、故国アメリカを敵に回して戦うハメになるのだ。 すでに国を捨てた身とはいえ、さすがに躊躇し、断ろうとするスネーク。 だがガルベスは切り札のように、胸元から小さな機械……SONYのWALKMANを取り出した。 パスの友人が撮ってしまった“聞いてはならない声”が収められている、という。 再生が始まると、鳥の声と風の音に混じって、電子音のメロディと、女性の声が聞こえた。 その声には聞き覚えがあった。スネークは思わず叫ぶ。「……ボスっ!?」 ガルベス曰く、声紋分析の結果は、ザ・ボス本人のもので間違いないとのこと。 なお流れていたメロディは1973年発表のヒットソング。10年前の録音ではありえない。 ザ・ボスが、コスタリカで生きている!? その真偽を確かめるために、スネークは この危険な戦いに身を投じることを決意するのであった……。 ガルベスが用意した拠点は、カリブ海洋上にある、廃棄された発電所施設であった。 ボロボロのひどい施設だが、今後MSFの規模拡大にあわせて改築拡張を繰り返せばいい。 「今は地獄さながらだが、ボス次第で天国(HEAVEN)にだってできる」とカズは大喜びだ。 マザーベースと名づけた本部の運営はカズに任せ、スネークは単独でコスタリカへ向かう。 271:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 25 22 ID ??? 11月10日。まずは現時点で唯一判明している敵の拠点、港に潜入することにしたスネーク。 見張りをいつもの手際でやり過ごし、司令室に侵入すると、無線機で通信している兵士へ 音もなく近づいて、拘束、尋問、反撃される前に壁めがけてすばやく投げつけ気絶させる。 そのとき、異様な電子音。外を見ると、巨大な飛行機械がどこかへ飛び去っている……。 周辺を確認。潰れたダンボールの中身が飛び散っている。それを見てスネークは驚いた。 放射線測定用の「フィルムバッジ」だ。先ほど盗み聞きした通信内容を思い返してみて、 スネークの頭にひらめきが走った。無線を拝借し、マザーベースのカズに慌てて連絡。 「核兵器だ! コスタリカに、核が持ち込まれている!」 コスタリカは反核条約『トラテロルコ条約』の批准国。米国がそれを破ったとなれば、 キューバ危機以上の国際問題に発展するだろう。とにかく調査を進めねばならない。 当面のスネークの目標は、港を出た船と、その積荷の核兵器を追いかけることだ。 スネークは地図を拝借したが、簡易なもので、土地勘を持つ者でないと読み取れない。 ガルベスの手引きで、隣国から逃れてきたFSLNの一団の協力が得られることになっている。 スネークはひとまず北へと向かい、FSLNの拠点に行って彼らと接触することにする。 が、FSLN司令官はCIAに狩りたてられて戦死。娘の【アマンダ】が跡を継いでいた。 アマンダによると、CIAはFSLNに攻撃してはいるが、それが主な目的ではないようだ。 大量の人員と大量の拠点、最新式装備に装甲車に戦車に戦闘ヘリまで湯水の如く投入。 ただのアカ狩りにしては過剰すぎる。もっととんでもないことを進めているに違いない。 272:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 25 45 ID ??? 港を出たボートの行き先を尋ねると、上流の山岳地帯に行ったであろう、とのこと。 しかし山岳方面は既に完全に敵の領域。FSLNの同志が何人もやられている危険地帯である。 さらに、敵は『空飛ぶ怪物』も所持している。彼女の父親も、その怪物に殺されたのだ。 と、そのとき、歌声のような奇妙な電子音が響いた。振り返ると、港でチラッと見かけた 空飛ぶ巨大な機械、『怪物』が現れたのだ。さらに小型の円盤状の子機を射出する怪物。 スネークはFSLNが所持する手持ち対戦車ミサイルを拝借、次々とぶっ放し、円盤を落とす。 が、怪物本体には避けられた。弾道を読み、超高速で回避したのだ。驚くスネーク。 「うわあああっ!」 叫び声が響いた。 アマンダの弟【チコ】が、円盤のワイヤーにぶら下げられて連れ去られていく。 銃を構えるアマンダ。スネークはそれを静止する。「あの高さから落ちたら死ぬぞ!」 しかしアマンダは叫び返した。「拷問されるぐらいなら、死んだほうがマシだ!」 テロリストであるFSLNは法で保護されていないこともあり、CIAは容赦なく拷問を行う。 捕まったFSLNのメンバーは、仲間の居所を吐かされ、豚のように殺されるのだ。 押し問答をしている間に、怪物たちはチコを連れて北へと飛び去っていってしまった。 「追うぞ!」 走り出していくアマンダ。スネークもその後を追うことにする。 途中、装甲車に行く手を阻まれながらも、敵の拠点であるカカオ工場へと辿り着いた。 FSLNのメンバーが果敢に攻撃するが、例の怪物が登場、簡単に撃退されてしまう。 アマンダも円盤に吊り下げられるが、彼女は自分でワイヤーを切断、落下することを選ぶ。 273:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 26 05 ID ??? 落ちたアマンダは幸いにも骨折のみで済んだが、すぐにも手当てが必要な重症だった。 駆けつけたスネークに、弱気になったアマンダはFSLNの内情を打ち明ける。 今いるこの工場は、実は麻薬工場。FSLNがKGBから与えられて資金源にしていたものだ。 ソ連の手駒になり、悪行に手を染める。耐え難いことだが、革命の理想のため、耐えた。 しかし、父は死に、工場はCIAに奪われて拠点はすべてなくなった。FSLNはもはや風前の灯。 すべては、自分に司令官としての実力がないためだ。アマンダは無力さを嘆いた。 スネークはアマンダをMSFに勧誘、マザーベースに搬送して治療を受けさせることにする。 引き続きチコを追跡し、山岳地帯に踏み込んだ。CIAが接収し、拠点 兼 捕虜収容施設に している村へと進み、ドアが補修された家を重点的に探って、チコを発見する。 チコは少年特有の気ままさと冒険心で勝手に周辺を探検しており、誰よりも近辺に詳しい。 敵の荷物は、船、列車、トラックと積み替えられて、北の火山にあるトンネルへと消える。 その先はさすがのチコも分からないが、彼曰く、トンネル付近には敵の“守り神”である “バジリスコ”がいるらしい。二本足で歩く、数十mはある巨大な影を見たのだという。 チコをマザーベースに搬送し、スネークは列車を追って北のターミナルへと向かう。 タッチの差で間に合わず、トラックが走り去っていくのを見送るしかなかったが、積荷に 放射能マークが描かれているのははっきりと確認した。積荷は核兵器で間違いない。 待ち伏せしていた戦車とやりあう羽目になったが蹴散らして、スネークは村まで引き返し、 マザーベースで開発生産したC4爆薬を使ってバリケードを突破、急いで北へと向かう。 渓谷を抜け、見張りの多いゲートもかいくぐり、例の火山のトンネルへと踏み込んだ。 274:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 28 53 ID ??? そこは火口を改造した基地のような施設で、駐車場にはたくさんのトラックが並んでいた。 ナンバープレートを調べ、ターミナルで見たトラックを発見。積荷は空だが、エンジンは まだ暖かい。運び出してからまだ間はないはずだ。基地の奥へと追跡を続けるスネーク。 すると、二人の男が言い争っているところに出くわした。物陰に隠れて盗み聞きをする。 「約束が違う!」と、車椅子に座った学者風の眼鏡の男が、気色ばんで叫んだ。 「これは決定事項だ」と、スキンヘッドにタトゥーを刻んだ怪しい男が、冷静に返す。 話の流れからすると、学者風の男はスキンの男の指示で【ピースウォーカー】(以下PW) というものを作ったようで、そしてそれが運ばれていた核弾頭と関係があるようだった。 絶対に核が発射されない世界の実現のためにPW開発に協力した、と、学者は食い下がる。 しかしスキンの男は、完全なる核抑止力の最終実現は、その能力の証明が必要だと言った。 張子の虎では意味がない。PWが、核を正確に撃てることを世界中に見せ付けねばならない。 「私たちが、人類最後の核を撃つのだ!」 交渉は決裂した。スキンの男は、学者の車椅子を階段の下へと突き落とし、語りかける。 「博士……平和は歩いてはこない。お互い、歩み寄るしかないのだ」 勝利のVサイン(ピースサイン)を高らかに示して、男は奥へと去っていった。 車椅子の男を助け起こすスネーク。男は、バンダナ眼帯ヒゲの怪しい男の突然の出現に 驚く余裕もなく、去っていった男の背に呼びかける。 「あいつを止めてくれ! あいつは、あいつは核を撃つつもりなんだ!」 その言葉を受けて、スネークは格納庫の奥へと向かう。そこには、球状の頭部(?)に蝶の ペイントが施された巨大な戦車があり、今まさにヘリで運び出されているところだった。 止めようと武器を構えるスネーク。しかしそこに、見たこともない謎の戦車が登場する。 ジェットエンジンとホバー起動で縦横無尽に走り回り、飛んだり跳ねたりする高機動戦車。 赤い光を放つ円筒形のパーツから、歌のような機械音声を発し、スネークに襲い掛かる。 車椅子の学者が無線で送ってくれたアドバイスに従い、スネークは謎の兵器を撃退した。 が、兵器についていた赤い円筒形のパーツは、どこかへと飛んでいってしまった……。 275:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 29 10 ID ??? 車椅子の学者は【ヒューイ】と名乗り、スネークに事件のあらましを説明する。 さきほどのスキンの男はCIA中米支部局長【コールドマン】。コスタリカで起こっている 一連の事件は、彼が立案した「ピースウォーカー計画」に基づくものだった。 核攻撃したら、核攻撃を返される。そうなれば、お互いの国、いや、世界中が滅亡する。 だから、核を撃つのはやめよう。……それが、この冷戦時代を支える核抑止の基本原理だ。 だがこの理屈には簡単な穴がある。返される保障がなければ成り立たないのである。 たとえば、核攻撃を返すヒマもないほど、すばやく確実に先制核攻撃できるとしたら? あるいは、政治家や兵士が核の恐怖に身を凍らせ、発射ボタンを押すのをためらったら? すでにソ連の原子力潜水艦の仕官が、核攻撃の命令を拒否するという事件が発生している。 それ自体は、全面核戦争の危険を回避した美談かもしれない。だが理屈の上では、それは 核抑止論の大原則に反し、核抑止による平和均衡を脅かす重大事件だと見るべきだろう。 ならば、核報復を「自動的かつ確実に」行われるようにすればいい。それがPW計画だった。 PWは「高度なAIによって制御された、自動操縦 二足歩行型 核搭載戦車」である。 核攻撃が実行されたことをPWが感知すると、報復攻撃すべき場所をすばやく計算、そこに 攻撃を行うか、もしくは報復対象に接近、搭載された巨大水爆を使った自爆攻撃を行う。 それらの判断はPWに搭載されたAIが個別に行う。司令塔などは存在せず、単独行動が可能。 さらに二足歩行なので、どんな悪路でも安定して踏破でき、神出鬼没の行動が可能である。 PWが量産され、複数体配備されれば、先制核攻撃でPWが潰される心配もほぼゼロになる。 だが、PWが完成しただけでは、完全な核抑止力とはなりえない。能力の証明が必要だ。 コールドマンはそのために核弾頭を搬入、完成と同時に発射テストを実行しようとしている。 276:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 29 29 ID ??? しかしヒューイは、たとえ必要悪だとしても、1発たりとも核発射を認められなかった。 ヒューイは、マンハッタン計画に参加した科学者である父親の罪業を背負ったかのように ヒロシマ原爆投下のその日に、骨髄異常で自分の足で立つことのできない体で生まれた。 それはすべて偶然の一致なのだろうが、しかしヒューイは核と戦う運命の証だと信じた。 コールドマンの核発射を許すわけにはいかない。彼はスネークに全面協力を約束した。 さきほどスネークが戦ったホバー戦車は、ヒューイが作ったAI試作戦車【ピューパ】だ。 試作戦車はあと2機、飛行型【クリサリス】(すでに何度か見たあの「怪物」だ)と、 巨大戦車型【コクーン】がある。ほぼ完成し、実用テストの段階まで進んでいるのだ。 だが、それらのAIはあくまで「目の前の敵に対し攻撃する」ことができるAIにすぎない。 いうなれば戦術レベル、人間の脳みそで例えるならば小脳レベルのAIと言えるだろう。 PWには「核報復が必要か、どこへ報復を実行するべきか」を的確に判断できるAIが必要だ。 戦略レベル、もしくは大脳レベルの、非常に高度な処理能力。そちらのAIがいまだ未完成。 PWはまだ核発射テストを行える段階ではない。阻止するのは、まだ間に合う。 ヒューイは、PWを追跡するよりも、AIを作っている研究所に行くことを提案する。 AIの専門家である【ストレンジラブ】博士が、遺跡を改造した研究室で作っているらしい。 非常に変わり者で人嫌いの彼女は、CIAの警備すら嫌っており、最小限の人数しかおらず IDカードによる入室管理に頼った緩い警備網になっている。AIを破壊するのは容易だろう。 共同研究者であるヒューイは研究所のIDを持っている。そのIDと、あとストレンジラブに あてた手紙(ヒューイは渡すとき「読むなよ?」と照れたように顔を伏せた)を受け取る。 ヒューイをマザーベースに搬送、スネークは遺跡めざして熱帯雲霧林を北上する。 11月21日未明。ピースウォーカーの核発射テストの予定日まで、あと5日まで迫っている。 277:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 30 49 ID ??? コスタリカの熱帯雲霧林は原始的なジャングル。サバイバルの達人スネークの本領発揮、 魚を捕らえて生でかぶりついて腹ごしらえをする。……と、歌のような機械音声が響く。 空を見上げると、赤い光を放つ「怪物」ことクリサリスの巨体が通り過ぎていった。 スネークの暗躍とヒューイの裏切りはすでにバレており、AIを狙うと読まれているようだ。 遺跡内部の警戒は緩くとも、周辺の警戒はかなり強化されている。待ち伏せ兵をかい潜り、 さらに途中で戦闘ヘリと交戦しつつも、雲霧林を進んでいくスネーク。 研究所手前で、明らかに場違いな人物……フランス人の鳥類学者【セシール】を発見する。 ケツァールの研究のためにやってきたが、CIAに見つかり、研究所に捕らえられていたのだ。 隙を見てIDカードを奪い、下着のみの姿でここまで逃げてきて、力尽きて倒れていたという。 どうやらガルベスが持っていた例のテープを録ったのは彼女のようだ。 彼女から研究所の様子を聞く。が、常に目隠しをされていたので詳しいことはわからない。 研究所には主に二人の女性がいたが、セシールに接触し、親切に彼女の世話をしたのは 片方の女性だけ。もうひとりの女性は、遠くから漏れてくる声を聞いただけなのだそうだ。 「その声は……『ジャック』……そう、確かに『ジャック』って呼び続けていた」 ジャック。それはスネークの本名。そして、彼をそう呼ぶ女性はただ一人、ザ・ボスのみ。 この先に、ザ・ボスが生きているのか? 自然と表情が険しくなるスネーク。 セシールを保護し、マザーベースに搬送することにする。民間人を受け入れる余裕はない、 と渋るカズだったが、金髪のパリジェンヌだと紹介すると調子よく態度を一変させた。 だが、ガルベスの話ではテープを録ったのはパスの友人だという話のはずが、セシールと パスは面識はないようだし、そもそも国籍も年齢も違う。なんだか情報が食い違っている。 気にはなるが、しかし今重要なことは別にある。気を取り直し、研究所へ向かうスネーク。 278:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 31 17 ID ??? 研究所入り口で、ヒューイのIDカードを使用。……しかし、エラーが出てしまった。 どういうことか聞くと、彼は「とうとうそこまで嫌われたか……」とバツが悪そうに答える。 曰く、研究所のセキュリティはストレンジラブ本人が管理しており、個人的な好き嫌いで 頻繁に設定を変える、とのこと。ヒューイのIDは彼女によって登録抹消されたようだ。 仕方ないので、セシールが脱走するときに使ったIDカードを探し出して使用、侵入に成功。 遺跡に潜入したスネークの目の前に現れたのは、見覚えのある老いた白馬であった。 ザ・ボスの馬? まさか、と驚くスネークの耳に、ボスの声が聞こえた。空耳、いや、違う。 動揺するスネークに、「待っていた……お前を」 低く冷たい女の声が呼びかける。 発したのは、大きなサングラスと真っ赤なロングコートに身を包んだ、銀髪の女性。 彼女こそがこの研究室の主である、ストレンジラブ博士だった。 ストレンジラブ博士は、スネークの正体をたやすく見破り、憎悪の篭った声で話しかける。 「スネーク、いやBIGBOSSか? 人殺しのご褒美に貰った名をまだぶら下げているのか?」 彼女は、極秘作戦であったはずのスネークイーター作戦のことを、事細かに知っていた。 ストレンジラブ博士は以前NASAで宇宙開発事業に携わっており、宇宙遊泳の非公式実験の 被検体に選ばれたザ・ボスと知り合って以来、彼女に強く惹きつけられていた。 ストレンジラブにレズビアンの気があることもあり、その感情はまさに愛情ともいえた。 スネークも長い年月をザ・ボスと共に過ごし、彼女に対して深い愛情を持っていたはず。 なぜ、国家の命じるままに彼女を殺したのか、スネークを責めるストレンジラブ。 「それがお前の“忠”か? この世で最も愛した恩人を、汚名を着せて葬り去ることがか?」 「……任務だった!」と、スネークは自分に言い聞かせるように言う。 だがストレンジラブはその言葉を「それが自分を守るため下した結論か」と嘲笑する。 279:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 32 39 ID ??? 「彼女に逢いたいか? ……逢わせてやってもいい。お前が奪った命を、私が蘇らせた」 ストレンジラブは奇妙なことを言い、スネークを遺跡の奥の開発室へと案内する。 そこには、赤い光を放つ、巨大な円筒形の機械があった。例のAIの入った装置に似ていた。 『……誰かいるの? あなたは、誰? 男の人、戦士……?』 機械が、合成音声で声を発する。その声、その口調は、間違いなくザ・ボスのものだった。 ストレンジラブは語る。彼女は正直、核抑止論やPW計画などにはほとんど興味がなかった。 核抑止を完全に成立させるAIも、冷徹かつ確実に報復する能力だけのもので十分と思えた。 しかし彼女は、コールドマンにウソをついた。「地球規模で思考し、未来と過去を熟慮し、 人類全体の利益を考え、痛みを伴う決断を下せる高潔な人格」のAIが必要である、と。 その人格とは、むろん「伝説の英雄」「特殊部隊の母」ザ・ボス以外にありえない、とも。 こうしてストレンジラブは、AI開発に必要な施設・資材・資金、さらにザ・ボスに関わる あらゆる資料を入手し、ザ・ボスをAIとして再誕させるべく、研究を進めてきたのだ。 ザ・ボスの「祖国を裏切り亡命し、弟子に始末された」という汚名を晴らしたいがために。 語られている“作られた虚構”ではなく、彼女の最期の意志を、“真実”を知るために。 その“博士の奇妙な愛情”の結晶が、いま目の前にあるAI……【ママルポッド】だった。 ふらふらと近づくスネークを迎え入れるように、ママルポッドのカバーが開いた。 ザ・ボスの声で、口調で、ザ・ボスがかつてロシアに亡命した後に発した言葉(資料には 残っていないはずの文言)を言い放つAI。本当にボスが蘇ったのか、混乱するスネーク。 スネークを中に入れたまま、ママルポッドのカバーが閉まっていく。 「任務を果たせ、スネーク…… もう一度、その尊い魂を奪うことができるのなら」 それを見送りながら、ストレンジラブ博士はつぶやくのだった。 280:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 33 05 ID ??? 白い花畑で、二人の戦士が向かい合っている。……これは、10年前の戦いの光景。 「東洋では『忠を尽くす』という言葉がある。……意味わかる?」 ザ・ボスが問う。 彼女はその答えは単なる愛国心ではなく、『国への献身』だと言う。そして続けた。 「忠を尽くしている限り、私たちに信じていいものはない……それが愛した相手でも。 ただひとつ、絶対に信じられるのは、『任務』だけよ、ジャック!」 スネークを投げ飛ばし、見下しながら、彼女はスネークに決別の言葉を告げる……。 ……目の前の白いモヤが、少しずつ晴れていく。……目が覚めて、夢は終わった。 スネークはポッド内で意識を失い、遺跡の庭にある小さな花畑の中に転がされていた。 ヘリの轟音が聞こえて宙を見上げると、ママルポッドが運び出されているところだった。 ストレンジラブの時間稼ぎにまんまとやられた、とスネークは歯噛みする。 追いかけようとするスネークの前に、第二のAI戦車、クリサリスが立ちふさがった。 中に人間がいたらGのかかり過ぎで死んでしまうような急速回避行動に苦労しつつも、 なんとか撃破に成功すると、ピューパ同様、AIポッドはどこかへと飛んでいった。 「AIを完成前に破壊する」という当初の計画は完全に破綻した。 こうなったら、PWが格納されている施設まで赴き、直接破壊するしか手段は残っていない。 ヒューイの情報によれば、PWはニカラグアとの国境付近にある施設にあるらしい。 遺跡にいたザ・ボスの馬らしき老馬の背を借りて、ひたすら北へと進んでいく。 採掘施設に偽装した格納施設に接近すると、さすがに警戒が厳重で、発見されてしまう。 20名以上の警備兵と、第三のAI戦車、コクーンに襲われるも、これらを撃破して突入する。 281:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 33 39 ID ??? 基地内部では、PWにAIが接続され、起動されていた。あとは自動処理で承認作業が進み、 それが終われば準備は完了だ。その状況に気が緩んだか、技術者たちがAIの傍を離れた。 その隙に近づき、ママルポッドの内部に侵入するスネークに、電子音が呼びかける。 『ジャック、壊しに来たの?』 その声に揺れるスネークは、銃の引き金を引く前に、こらえきれずに質問した。 「ボス、ボスなのか? あんたは、後悔してるのか? 自分の……最期の任務に?」 しかし、ザ・ボスのAIには、スネークイーター作戦開始前までのデータしか入っていない。 そんな任務経験はない、データが存在しない、と無機質に答えるだけのAI。それを聞き、 「あんたはボスじゃない……ボスは死んだ!」とスネークは叫び、銃を構えた。 「銃を棄てろ、BIGBOSS」 静止の声と同時に、ママルポッドのカバーが開く。銃を構えた兵士たちに包囲されていた。 「ママルに遺跡のときと同じ反応があった。お前が近くにいる合図だ」 スネークが質問する前に、ストレンジラブが先回りして侵入に気づいた理由を説明した。 「また会えて光栄だよ、BIGBOSS」と、コールドマンがスネークに呼びかけた。 何を隠そう、10年前のスネークイーター作戦を立案したのは、コールドマンだったのだ。 知りすぎた人間を消すというCIAの方針で、エリートコースから外され中米に飛ばされた。 「なるほど、再び返り咲きたい訳か?」「それほど単純ではないよ」 スネークの皮肉を、コールドマンは軽く受け流す。それは強がりではなく本心らしい。 PW計画によって“完全なる核抑止”が実現すれば、まったく新しい世界秩序が誕生する。 彼は権力欲よりも、新しい時代を作るという純粋な野心に燃えているようだった。 282:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 35 05 ID ??? 「人間に核は撃てない。感情なき、決して間違いを犯さない機械に任せる必要がある」 コールドマンは言う。最大の英雄であったザ・ボスも、思想に失墜し、晩節を汚した。 人間が英雄となる時代は終わった、これからは感情なきシステムが英雄となる、と。 「それが一番よく分かっているのは貴様だろう? いや、貴様の相棒(ミラー)か」 そう指摘するコールドマン。『国や思想に囚われない、金だけで動く軍事力』という、 MSFの基本概念も、感情なきシステムのひとつに他ならないではないか。 話終わり、スネークを始末しようとするコールドマンを、ストレンジラブが制止した。 ママルポッドには、ザ・ボスの最期の任務の情報が足りない。スネークの頭の中には、 その足りない情報が詰まっているはずだった。それを聞き出そうというのだ。 隙を衝いてCQCで暴れるスネークだが、衆寡敵せず、連行されるしかなかった。 10年前のグロズニィグラードのように、スネークは裸で吊り下げられ、拷問に晒された。 電気刺激で筋肉を痙攣させる「電磁くすぐり棒」を使った、古典的なくすぐり拷問である。 ストレンジラブは確かに変り者だが、暴力とは無縁な科学者で、残酷趣味な人間ではない。 そんな彼女は暴力的な手段を嫌いながらも、しかしそれを躊躇うことなく使って質問する。 政府の出した公式記録ではなく、当事者しか知らない“真実”の、ザ・ボスの最期を。 しかしスネークは、ただ政府の公式記録と同じ内容を繰り返すだけだった。 「あの女は、祖国を裏切った……だからアメリカは俺に始末を命じ……俺が、殺した」 拷問に耐え切ったスネークは独房に収監される。胸の傷に隠していたノコギリを取り出し、 鍵を破壊し脱出、装備を整えなおして、急いでPWの格納庫へと向かった。 そこには、ストレンジラブとコールドマン、そしてなんと、パスがいた。 283:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 35 33 ID ??? 「手遅れだ、BIGBOSS。ママルポッドは完成し、ピースウォーカーに接続された」 コールドマンが言う。完成、という言葉に驚くスネーク。拷問に耐え、秘密を守ったはず。 「確かにお前は、最後までザ・ボスに忠を尽くした。お前のその沈黙こそが答えだった」 とストレンジラブは言う。スネークはどれだけ拷問されても、かたくなに沈黙を貫いた。 すでに国を棄てた男が、アメリカにこれほどに忠義を尽くすはずがない。理由がない。 とするならば、スネークが忠を貫いた相手は、誰あろう、ザ・ボスその人に他ならない。 そのことからストレンジラブは、ザ・ボスは不名誉な死を任務として強要されたのだ、 スネークはその最期の任務の成果を無駄にしないために沈黙したのだ、と確信していた。 パスを片手で抱えながら、コールドマンは得意そうにスネークに言う。 「PWの発射演習のターゲットを決めた。目標はカリブ洋上の領海域外(オフショア)だ。 無人の海だが……おやおや、こんな所にいつのまにか小癪な要塞を築いた奴がいるな?」 ニタリと笑うコールドマン。モニターに示された目標は……MSFのマザーベースだった。 核が発射されれば、マザーベースが消滅するだけでは済まない。死の灰が貿易風に乗って 中米諸国に降り注ぎ、農作物や水産物は全滅、その汚染は数世紀に渡って残るだろう。 しかしコールドマンは「失業農民のお陰でPW量産の人手が増える」と冷たく言う。 彼にとって重要なのは、あくまでも世界のパワーバランスという大きな平和論なのだ。 PWがカリブ海沿岸を単独走破し、一施設にピンポイント核攻撃できることを証明する、と 熱く語るコールドマン。迫りくる核拡散を抑えるために、PWは不可欠だと彼は信じている。 「平和には制御された核が必要! その証明のために、核を撃たねばならんのだ!」 起動するPW。コールドマンとストレンジラブは、パスを連れて去っていく。 慌てて追いかけるスネークは、歩み去ろうとするPWに発砲する。……と、PWが止まった。 ヒューイによればPWには自己防衛機能があり、攻撃されたら敵を排除することを優先する、 という。先ほどの発砲で、PWのAIは「スネークの排除」を最優先事項に変更した。 284:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 36 00 ID ??? 結局PWと真正面からやりあうハメになったスネークだが、大ダメージを与えることに成功。 しかし機能停止に追い込むことはできず、PWは「四足歩行形態」に変形して去っていく。 PWを追うスネークだが、時速25マイルは出せる戦車を徒歩で追って追いつけるわけもない。 しかしその背後から、馬のいななきが聞こえた。ザ・ボスの白馬。飛び乗るスネーク。 PWのミサイル攻撃や、森の中の障害物などをかいくぐり、ひたすらに追う、追う、追う。 しかし生身ゆえの限界か、国境まで追ったところで、白馬はついに力尽きて斃れてしまう。 スネークは、国境サン・ファン河を越えて去っていくPWをただただ見送るしかなかった。 PWはニカラグアにある米国ミサイル基地に到着、そこで核発射を行うことが確認された。 MSFはあくまでコスタリカから非公式に依頼された身。ニカラグアへは不法入国になる。 だがニカラグアはアマンダらFSLNの母国だ。そのツテで、河越えルートで密入国して、 ダンボール満載のトラックで基地そばまで近寄ってもらい、スネークは無事潜入成功。 MSFの面々は誰も逃げようとせず、みなスネークを信じ、その力になろうとしている。 中の警備を少しでも手薄にすべく、基地に外から総攻撃を仕掛ける準備を進めていた。 基地に入ってすぐ、スネークは違和感を覚えた。米軍基地なのに、ソ連の兵士がいるのだ。 なにかキナ臭いものを感じつつも先に進み、中央の通信塔のモニタールームに潜入。 捕らわれのパスと通信できて無事を確認するも、それが感知されて警報が鳴ってしまった。 やむなくスネークは敵中を強行突破し、コールドマンらがいる管制塔へと突き進む。 管制塔に突入。コールドマンとストレンジラブ、さらに捕らわれのパスがいた。 米軍兵が周囲から銃を突きつける中、コールドマンは勝ち誇ってスネークに説明を始める。 曰く、PWはあくまで抑止力であり、自発的に核発射はしない。だから、PWに核発射させる テストでは、「どこかで核兵器が使われた」とPWに誤認させる“偽装データ”を使うのだ。 MSFマザーベースに報復させるデータの用意は終わっている。あとはそれをPWに入力すれば、 ママルポッドが自動で報復対象を計算・決定し、核発射してくれる、というわけだ。 285:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 37 43 ID ??? 核発射コードを入力しようとするコールドマン、銃を構えて制止するスネーク。 だが、そのスネークの背後から、「止まれ、BIGBOSS」と聞き覚えのある声が響いた。 誰あろう、それはあのガルベス教授だった。 「遅かったな、ザドルノフ」 コールドマンは教授に親しげに語りかける。ガルベスは偽名で、ザドルノフが本名らしい。 だが、協力者として接するコールドマンに対して、ザドルノフは冷酷に切り返す。 「予定より手間取った……“基地の制圧”にな」 ザドルノフの背後から、ソ連兵たちが乱入してくる。スネークが道中見てきたとおり、 この米軍基地はすでに彼らソ連兵(スネークが推測するにスペツナズ)に占拠されている。 「裏切ったなザドルノフ!」「裏切る? そもそも我々は敵同士ではないか」 激昂するコールドマンに対し、ザドルノフはあくまで冷徹で余裕のある態度を崩さない。 ザドルノフは語る。核搭載型二足歩行戦車の基本アイディアは、そもそもソ連の科学者の グラーニンが考え出したもの。それをアメリカに流したのは、CIAの資金で研究・完成させ、 その成果を丸ごと横取りするために他ならない。 そしてザドルノフはもうひとつの目的を明らかにした。それは、キューバに核を撃つこと。 キューバはアメリカの間近にある島国であり、有名な革命を経て共産化した東側の象徴だ。 そこに対してソ連が核攻撃をする理由はなにもないはず。驚き、聞き質すコールドマン。 ザドルノフは薄笑いを浮かべながら、物分りの悪い生徒に対するように丁寧に解説した。 「我々が撃つのではない、お前たちアメリカ人が、我々の同志キューバに核を撃つのだ」 ニカラグアのサモア政権は親米派であり、この基地もその流れで米軍に提供されている。 新米政権の国の米軍基地から、警告もなしに突然、共産圏へと核攻撃がなされる。 そうなれば国際世論は大きく動揺、反米感情が一気に高まり、中南米の共産化が進む。 それがクレムリン(ソ連政府)が描いた筋書き。すべてはその通りに進行していた。 286:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 38 05 ID ??? パスを救出し、コールドマンに発砲するザドルノフ。しかし急所を外し、生かしておく。 コールドマンの手によらねば、PWの核発射コードは入力できないからだ。 同時に、ストレンジラブを脅し、偽装データをキューバ目標になるように書き換えさせる。 万事整えたあと、ザドルノフはスネークに向けて話を始めた。 実はスネークをコスタリカに送り込んだのには、もうひとつ目的があった。 革命戦士としては未熟・脆弱すぎるFSLNを鍛え上げる「指導者」として利用していたのだ。 「真の諜報活動とは、直接介入せず、現地の組織を操り、間接的に革命を実現させること」 とザドルノフは笑い、スネークの次の役割は「死して聖像(イコン)と化すこと」と言う。 米軍の手により偉大なる英雄を失ったFSLNは、強い結束力を発揮して米軍への報復に燃え、 そしてニカラグアの親米政権を転覆させ、中米に強大な共産勢力を築きあげることだろう。 ザドルノフは、スネークの額に銃を突きつけ、その引き金に指をかける。 「お前も、ザ・ボスのように、死して永遠の偽りとなれ!」 と、そのとき、「Venceremos!(我らに勝利を!)」の叫びとともに、兵士が乱入した。 先頭に立つのは、アマンダ。FSLNのメンバーが、スネーク救出のためにやってきたのだ。 不意をうったこともあり、瞬く間に米ソの兵士たちを制圧、ザドルノフをも拘束した。 「私たちはKGBの駒にはされない! 自分たちの勝利は、自分たちで勝ち取る!」 英雄は救出され、管制塔には「VIC BOSS(勝利のボス)」コールが響き渡った……。 基地はMSFに制圧された。ヘリで到着したカズは、パスをマザーベースで保護すると同時に、 ザドルノフとコールドマンの身柄もMSFで預かることを提案する。 もっとも、コールドマンは重傷で失血がひどく、助かるかどうかはわからない。 287:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 38 26 ID ??? 撤収していくMSFだが、スネークはまだこの基地に残ることにした。 「まだやることがある。……ボスの紛い物を、埋葬してくる」 カズらの乗ったヘリを見送るスネークのそばに、ストレンジラブのトラックが止まった。 「強要されて彼女を蘇らせたわけじゃない。私は、彼女の最期の意志が知りたかった」 とストレンジラブは言った。本当に、彼女はそれだけのためにAIを作ったのだった。 「……掘り返さないほうがいい真実もある」 「ダメよ、正直になりなさい。あなたも知りたいはず」 スネークの言葉を、ストレンジラブは一言で切り捨てた。そして、その指摘は正しかった。 「『彼女』が教えてくれるはず。……行きましょう……ボス」 ……物語はこのまま終わるかと思われたが、しかし、一人の男が波乱を巻き起こした。 ヘリの中、瀕死のコールドマンは、最後の力を振り絞り、核発射コードを入力してしまう。 しかも、PWに入力した“偽装データ”を、PWから米軍に向けても送信させたというのだ。 米軍の司令室に、東側から核攻撃を受けたという“偽装データ”が映し出される。 司令室にはこれを“偽装データ”と見抜く手段はない。本当の攻撃だと信じ込むだろう。 だが、コールドマンは「人間には核報復をすることはできない」と固く信じていた。 司令室はきっと報復を決定できないまま“全滅”することだろう。だがPWは報復をする。 そして上層部は、核抑止には機械が必要、というPW計画の正しさを身をもって知るだろう。 「人である以上、誰一人核のスイッチを押す勇気はないはずだ、破壊者として歴史に 記録されたくはないからな… 最期に人が守るのは、命ではない、名声だ!」 そう言い残し、コールドマンは力尽きる。その満足そうな死に顔は、“新たな平和理論の 樹立者”としての“名声”を守って死んだ、と確信しきっている表情であった。 このデータは特殊な送信方法で送られているため、通信妨害などをすることは不可能。 PWに送信を止めさせるコードも、コールドマンがあの世に持っていってしまった。 核、偽装データ、どちらも止めるには方法はたったひとつ。PWを破壊するしかない! 288:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 38 50 ID ??? PWに対し、果敢に攻撃を仕掛けるスネーク。しかしPWは核攻撃を想定して設計されている。 各部の装甲も、ママルポッドの外殻も、それこそ核爆発でも起こさなければ破壊は不可能。 それでもスネークは必死に戦い、なんとか核発射機能を停止させるところまで追い込んだ。 が、ママルポッドが健在である以上、偽装データは送信され続けている。 国防省では、コールドマンの読みに反し、いまにも報復攻撃が決定されようとしている。 スネークは破壊を諦め、別の手段をとることにした。……米国防省への、直接交渉である。 自分は『BIGBOSS』だと名乗り、核攻撃が現実ではない、偽装データだと告げるスネーク。 BIGBOSS本人である証拠を尋ねられ、式典にてCIA長官との握手を拒否したことを告げると、 議長が信用してくれた。彼はスネークイーター作戦当時の陸軍参謀総長であったのだ。 しかし、議長の決定に反対する強硬派が、議長の頭に銃をつきつけ、報復の実行を迫った。 コールドマンの指摘は、ある意味で正しかった。「人間には正しい判断はできない」……。 直接交渉も失敗。このまま核報復が実行されれば、全面核戦争に突入する。絶体絶命。 そのとき。『ジャック……』と、ママルポッドが呼び、ポッド内部へのハッチが開いた。 それは『中に入って、内部から私を壊してくれ』と言っているかのようであった。 ポッドに飛び込んだスネークは、ポッド内のAI記録板をひとつずつ引き抜いていく。 その間中、AIは、ザ・ボスが10年前にロシアの地で語った最期の言葉を語っていた。 記録に残っていない言葉を再現するAIは、まさにザ・ボスが再誕したかのようでもあった。 記録版が抜かれるに従い機能を失い、次第に意味を為さない言葉を発するようになるAI。 最後の数枚を引き抜くときには、ただひとつの言葉を繰り返すだけになっていた。 その言葉は……『ジャック』。 289:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 43 25 ID ??? ママルポッドの活動は停止した。しかし、なぜかデータ送信は止まらない。 「大脳が損傷しても、脳のほかの部分がその機能を補うことがある……」 ストレンジラブが理由を推測する。PWには総合判断を下す大脳であるママルポッドの他に、 試作AI戦車に積まれていた、武器などを管理する、小脳とも言えるレプタイルポッドがある。 考えられないことだが、そちらが本能的に兵器としての義務を全うしようとしているのか。 ひたすらに攻撃を続けるスネーク。しかし、PWは止まらない。 もう終わりか、と思ったとき…… 停止していたママルポッドに、光が戻った。 『……sing…… sing a song……』(『SING』The Carpenters,1973) 平和を願う歌を口ずさみながら、PWは自ら前進し、ニカラグア湖へと足を踏み入れる。 損傷していた各部装甲に水圧がかかり、PWのAIにも浸水、機能が停止していく。 偽装データの送信は止まり、国防省のモニターに移っていた核攻撃のデータは消滅した。 PWは、全面核戦争の危機を回避するために、自ら死を選んだのだ。平和の歌を歌いながら。 ママルポッドに宿っていたザ・ボスの高潔な精神は、兵士としての本能を超えて、苦痛を 伴う高潔な決断……自決を選んだ。そしてそれこそが、10年前のボスの“最期の意志”。 彼女は、殺すことをやめ、銃を捨て、平和のために犠牲になることを選んだのだ……。 湖に消えていくPWを見送りながら、ストレンジラブは求めていた真実を知り、涙する。 そしてスネークは、ザ・ボスの形見の品であるバンダナを、風に乗せて湖へと投げる。 それは沈み行く“彼女”への餞であり、そして心の中の“彼女”との決別でもあった。 290:PSP MetalgearSolidPeaceWalker 詳細版:2011/04/23(土) 23 45 50 ID ??? (スタッフロール後。タイトルを背景に、音声のみで。) PWが沈んでいった湖を眺めているらしいスネークに、カズが話しかけた。 「スネーク、まだここにいたのか? さあ、帰ろう」 「俺はもう、戻らない。断ち切れたよ。迷いは断ち切れた」 スネークは独り言のようにぽつりぽつりと答える。 「俺は間違えていた」 その深刻な口調に、カズはスネークがMSFに戻らないと言っていると思い、慌てた。 「何を言っている? みんな、お前を待ってるんだぞ、ボス?」 その勘違いしたカズをよそに、スネークは続ける。 「俺は彼女に裏切られた」 ゆっくりと、カズに説明するように、自分に言い聞かせるように、スネークは続ける。 「彼女は、最後に銃を捨てた。それまでの人生を、俺を含む、すべてを否定した。 命を差し出すことで、軍人としてのすべてを放棄した」 彼女は、最後に、平和のために命を捨てた。それはそれで素晴らしいことなのだろう。 だがそれはスネークから見れば、裏切りに他ならなかった。軍人としての生のすべてを 教えてくれたボスが、「軍人の中の軍人」「史上最高の兵士」と称えられたボスが、 そしてその「ボス」の座を最期にスネークに譲り渡したボスが、本当は最期に軍人として 生きることを辞めていた。それは、ボスを理想の兵士として慕った者すべてへの裏切りだ。 「俺は彼女とは違う選択をする! 彼女とは違う未来を選ぶ!」 だからこそスネークはそう力強くカズに伝える。 自分は最期の最期まで、兵士として生き、兵士として死に、兵士にとっての英雄となる。 その決意を籠めて、スネークは宣言した。 「今日から俺は……BIGBOSSだ」 291:PSP MetalgearSolidPeaceWalker ED後第5章:2011/04/23(土) 23 47 28 ID ??? コスタリカの騒動は集結したが、MSFの歴史はいままさに始まろうとしていた。 世界各地の紛争への傭兵派遣を本格的に開始、新しいビジネスとして確立し始めている。 さらに、ストレンジラブがMSFに参加を表明、すでに参加していたヒューイとともに、 新しいAI搭載型二足歩行戦車……『メタルギアZEKE(ジーク)』を開発、完成させた。 だが、どこにも属さない強大な軍事力という存在は、既存の社会からすれば異端である。 排除しようとする動きは必ずあるだろう。それに対抗しうるだけの「抑止力」が必要だ。 カズは独断で、ニカラグア湖に沈んだPWから核弾頭を回収、ZEKEに搭載したという。 スネークは驚くが、しかし納得せざるを得なかった。実際、MSFは所詮はひとつの基地に 寄り集まった傭兵にすぎないのだ。「抑止力」がなければ簡単につぶされてしまう。 反核論者のヒューイも、絶対に発射しない脅しとしてなら、と消極的ながらも認めている。 傭兵派遣、新兵勧誘、兵器開発……順調に操業し、拡大を続けるMSF。順風満帆である。 しかし、ひとつだけ不安があった。拘束していたザドルノフがたびたび脱走するのだ。 しかもそのたびに、すぐにスネークの追跡にひっかかり、簡単に再拘束されている。 いくら彼が優秀なスパイだとはいえ、いくらなんでもそう何度も脱走できるわけがないし、 しかも逃げたのに簡単にまた捕まっているのも不自然すぎる。何か裏があるのだろうか。 そんな折、またも逃げ出したザドルノフを、スネークはMSF射撃訓練場で発見する。 しかし、今回は様子が違った。今まで無抵抗だったザドルノフが、反撃してきたのだ。 やむなく発砲するスネーク。撃たれて倒れるザドルノフ。 「私の役目は終わった……」 ザドルノフは意味深な言葉を残し、力尽きた。 どうにも腑に落ちない、とカズと無線で会話していると、基地内にアラームが鳴り響く。 メタルギアZEKEが勝手に起動、発進していた。慌てて格納庫へ向かうスネーク。 292:PSP MetalgearSolidPeaceWalker ED後第5章:2011/04/23(土) 23 47 46 ID ??? 立ち上がるZEKEの目の前に立つスネークに、「遅かったね…… BIGBOSS」と声がかかる。 それは、パスの声だった。しかし、いつもの快活な明るさではなく、冷たい響きがあった。 無人機のZEKEにコクピットはないはずなのに、コクピットが増設され、パスが乗っている。 なぜ、と驚くスネークに、「私が改造を。これは本来、人が乗るべきモノなの」と告げ、 正体を聞く質問に対しても「意外とメカ好き?」とおどけてはぐらかすパス。 今までの彼女の「無力ながらも平和を信じる女子高生」とはかけ離れた姿に驚いていると、 彼女は、自分はCIPHER(サイファー)という組織からやってきたスパイであると告白した。 「名前も年齢もCIPHERに与えられた。平和の使者もおバカな10代のフリもこれでおしまい」 急展開にあっけに取られるスネークに、パスは「私はパシフィカ・オーシャン」と名乗る。 そして言った。この結末こそが「本来のピースウォーカー計画」の最終段階だ、と。 そう、CIAを利用し、KGBを操り、すべての糸を引いていたのは、CIPHERとパスだったのだ。 「昔むかし、ザ・ボスという英雄を敬愛する二人の若者がいました……」 唐突にパスは物語を始めた。それは、スネーク自身にまつわる物語であった。 ザ・ボスの意思を継ごうと、共に立った仲間。しかし意見の違いから、彼らは袂を別った。 「それがあなたの過ちの『はじまり、はじまり』……」 パスはスネークのことを嘲笑うかのようにおどけ、そして続けた。 「このままじゃ『めでたし、めでたし(Happy ever After)』にはならない。だから…… CIPHERの意思に従いなさい、スネーク!」 世界情勢に翻弄されて味方と敵が入れ替わり、国に命じられるまま、殺し、殺される。 その兵士の悲しい運命が変わるよう、ザ・ボスは世界をひとつにするよう願って、死んだ。 スネークは「国に依存しない軍隊」を設立し、国家軍隊という概念を崩すことを目指した。 しかし一方CIPHERは、“国境なき統治世界”とも言うべき、完全な世界の統一を目指した。 293:PSP MetalgearSolidPeaceWalker ED後第5章:2011/04/23(土) 23 49 39 ID ??? パスは語る。技術の進歩により、各国の諜報機関は電子技術(シギント)に移るだろう。 ゆえに、電子世界の情報を支配することにより、世界中を思うままに操ることができる。 最終的には、社会のあらゆる情報をすべて電子世界に置き換え、管理・検閲することで、 民衆すべての「無意識」さえも完全なる支配に置く、それがCIPHERの究極の目標だった。 その支配が完成するまでの間、CIPHERを守る抑止力になれ、とパスはスネークに提案した。 そして、「スネークには、ザ・ボスのように銃を捨てる決断はできない」と指摘した。 それは、怖いからだ、と。その恐怖心が、この「怪物(メタルギア)」を生んだのだ、と。 「でもCIPHERは違う。CIPHERは、銃を管理することを思いついた」 「力を管理など、できるはずがない」 スネークは、パスの言葉を否定した。 「ぶっぶー♪ では交渉決裂♪」 とパスはおどけて、ZEKEの機器を操作する。 そして、ZEKEに搭載された核を、アメリカ東海岸へと発射する、と宣言した。 そうすれば、いまや『全面核戦争を止めた英雄』として持ち上げられているMSFの評判は、 『核を見境なく撃とうとする、過激な武装カルト勢力』へと瞬時に転落することになる。 そして、国家に管理されていない軍事力は危険なものである、と、世界は認識するだろう。 「所詮平和なんて幻! ゲームは勝つか負けるか! 結局戦うしかない!」 ZEKEの急造コックピットに衝撃緩和のための水が注入されていく中、パスは高らかに叫ぶ。 「私を阻止できるならやってみろ! ピースマークのVは、VICTORYのVなのよッ!」 294:PSP MetalgearSolidPeaceWalker ED後第5章:2011/04/23(土) 23 50 06 ID ??? 死闘の末、スネークはZEKEを破壊する。パスは最後に、スネークへと向けてこう叫んだ。 「お前達のような抑止力が必要とされる限り、世界には真の平和など訪れないッ! 利用され、陵辱され、最後は社会悪として捨てられる! それがお前達の選んだ道だッ!」 爆発し、吹き飛ぶコクピット。パスの体は宙を舞い、はるか下の海面へと消えていった……。 片づけが終わった後、一人たたずむスネークのもとに、カズが静かに近づき、話しかけた。 「CIPHERの意味するものは、“空”。そしてもうひとつ……」「“ゼロ”」 スネークが遮って答えた。ゼロ。それは、彼をジャックと呼ぶ数少ない友人の名でもあった。 CIPHERという組織が何者なのか、その話題は、それ以上先には進まなかった。 「……謝ることがある。俺は最初から彼らの正体を知っていた。利用させてもらったんだ」 カズはスネークに、とんでもないことを言い出した。カズはなにもかも知ったうえで、 南米コロンビアの拠点に彼らを案内してきたのである。しかし裏があるわけではなかった。 すべては「MSF拡大のために」。カズが考えていることは、本当にそれだけだった。 「俺達の作り出したこの傭兵ビジネスは、いつか世界経済を支える新しい力になるはずだ」 それがカズの持論だった。冷戦が終わり、やがて地域紛争やテロの時代が来る。そのとき、 軍隊は国家から分離し、戦争はビジネスになる。社会が変わる、MSFはその先魁となるのだ。 「これこそ、ひとつの革命だ、そうだろ?」 カズは理想に燃える声でそう語る。 しかし、スネークは「そううまくはいかない」と首を振る。 「今回の事件で、俺達は旧体制の歴史に介入してしまった。俺達の存在は、世界中に 知られたはずだ。俺達は、触れてはいけない国際情勢に介入してしまったんだ」 ゆっくりとそう語るスネーク。そして、こう続ける。 「世界の軍事均衡を狂わせた俺達を歓迎しない連中もいる。俺達を排除しに来るだろう」 スネークは、自分達を「歯車(ギア)」に例えた。今の時代では、噛み合わず騒音を出す。 時代から弾き出されるか、時代の形そのものが変わらない限り、騒音は止まないだろう。 「俺達の存在を許さない、すべての規範……『時代』という形のない怪物と戦うことになる」 ザ・ボスは10年前、同じように時代から拒絶され、そして戦いをやめて死ぬことを選んだ。 だがスネークは、違う道を往くと決めた。善悪も勝ち負けもない、孤独な戦いを貫き通す。 「カズ……世界中が俺達を追ってくる。 ……さあ、みんなを集めろ!」 295:PSP MetalgearSolidPeaceWalker ED後第5章:2011/04/23(土) 23 50 37 ID ??? (二度目のスタッフロール後。タイトルを背景に、音声のみで。) (足音。近づいてきて、マイクの前で止まった。わずかな静寂。) 俺達は 国を棄てる 互いの祖国を棄て この惑星と一体になる そこには 国も思想も イデオロギーもない 俺達は必要とされる土地へ赴き 俺達のために戦う 国のためでも 政府のためでもない 俺達は必要とされているからこそ 戦う そして 持てぬ者たちの 抑止力となる 俺達は『国境なき軍隊』 時代が俺達の目的を決める だが 俺達はカネで買われることになる 時代が望めば さまざまな革命や犯罪 テロに手を貸すことになるかもしれない そうだ 俺達は地獄へ落ちる しかし俺達にここ以上の居場所があるか? ここが俺達にとっては 唯一無二の家 天国でもあり地獄でもある それが俺達の『天国の外側(OUTER HEAVEN)』だ 247 :ゲーム好き名無しさん:2011/07/14(木) 03 26 58.42 ID DtATu0Xb0 メタルギアソリッドピースウォーカーの真エンディングについて、追記させてくれ。 今Wikiにあるやつだけ見ると真エンディングでのラスボスが 「今まで全くの善良な味方を演じてたのに、ラストで突然冷血スパイの本性を現して裏切ったクソ外道」 と言う感じの純粋な悪役にしか感じられないと思うが、実はそうでもないんだ。 そのエンディングを見た後で出現し始める音声ファイルを集めると、 元々は確かに冷血スパイなんだけど段々と心境が変化していく様子が残されてる。 どうしてもこちらを裏切らなくてはならないような状況にあったことや、 それでも裏切るのをずるずると引き伸ばしたいと感じ始めている事情、 そしてすぐにでも裏切らなくてはいけない状況に陥ったことへの絶望、などが記録されてる。 その全内容を短くまとめると情感を伝えられないし、 かといってそのまま全て書こうとしても結構な文章量になるので詳しくは書かないけど。 知りたい人はぜひPWのプレイを。 あと、また別の音声ファイルでは 「 CIPHER という組織、そして ゼロ と言う人物と繋がっているもう一人のスパイ」 についても明らかにされるんで聞いて損はなし。 250 :ゲーム好き名無しさん:2011/07/15(金) 19 09 05.06 ID hZ5RynZ9O パスは結局シリーズの黒幕の手駒で従うしかない状況で反逆という思考自体が出来ないほど詰んでる状態。 馴染んでいく過程があったからもう少し時間があればビックボスに助けを求められたのかと思うわ。
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METAL GEAR SOLIDシリーズと魔法先生ネギま!のクロスオーバー。 キャラ紹介はこちら http //www30.atwiki.jp/otukat/pages/1.html Episode 0「プロローグ」 Episode 1「眠っていた赤狐」 Episode 1「眠っていた赤狐」Part2 Episode 1「眠っていた赤狐」part3
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テーマ曲 HEAVENS DIVIDE 歌:Donna Burke 作詞:戸田信子 作編曲:本田晃弘 http //www.konamistyle.jp/ecitem/item63072.html 歌詞(原文) Petals of white Cover fields flowing in grieving tears And all the hearts once new, old and shattered now Love can kill, love will die Give me wings to fly Fleeing this world so cold I just wonder why Cold as the dark Now my words, are frosted with every breath Still the hate burns wild, growing inside this heart When the wind changes course when the stars align I will reach out to you and leave this all behind When heavens divide When heavens divide I will see the choices within my hands How can we ever protect and fight with our tiny souls Let me shine like the sun through the doubts and fear Do you feel the storm approach as the end draws near When heavens divide Time will come to softly lay me down Then I can see a face that I long to see And for you, only you I would give anything Leaving a trace for love to find a way When heavens divide I will dive into the fire Spilling the blood of my desire The very last time My name scorched into the sky When heavens divide I will see the choices within my hands How can we ever protect and fight with our tiny souls Let me shine like the sun through the doubts and fear Do you feel the storm approach as the end draws near When heavens divide Time will come to softly lay me down Then I can see a face that I long to see And for you, only you I would give anything Leaving a trace for love to find a way When heavens divide And for you, only you I would give anything Leaving a trace for love to find a way When heavens divide 歌詞(和訳) 白き花弁が 嘆きの涙に満ちた大地を覆ってゆく かつて真っ新で 今は朽果ててしまった 数多の願いとともに 愛は時として人を殺し いずれ死に往く 俺に飛立つ翼を与えてくれ これほど冷たく世界を棄て去ることが いったい何故できるのだろうか 暗く 冷たく 今や俺の言葉は 周りの声なき声に鎖されてしまった それでも この憎悪は激しく燃え上がり 胸の内に広がってゆく 風が向きを変えるその時 星が連なり並ぶその時 俺はあなたの元へとたどり着き 全てを背にここを去るだろう 楽園を分かつその時に 楽園を分かつその時 その選択は 俺の手の内に委ねられるだろう こんなちっぽけな魂しか持ち得ぬ俺たちに どうして護り 戦うことができるというのか どうか微笑んでくれ 迷いも恐怖も貫く あの太陽のように あなたは感じてくれているだろうか 終末の嵐 その足音が近づいていることを 楽園を分かつその時 この身は静かに 終わりの時を迎えるだろう そうして初めて 俺は会うことを許されるのだ 愛して已むことのなかった あなたの姿に だから俺は あなたに あなただけの為に全てを捧げよう 愛が迷わぬよう 温もりを残して 楽園を分かつその時に 弾丸の雨に身を投じ 欲望の血を流し その最期には 俺の名を刻んでみせよう あの空へと 楽園を分かつその時 その選択は 俺の手の内に委ねられるだろう こんなちっぽけな魂しか持ち得ぬ俺たちに どうして護り 戦うことができるというのか どうか微笑んでくれ 迷いも恐怖も貫く あの太陽のように あなたは感じてくれているだろうか 終末の嵐 その足音が近づいていることを 楽園を分かつその時 この身は静かに 終わりの時を迎えるだろう そうして初めて 俺は会うことを許されるのだ 愛して已むことのなかった あなたの姿に だから俺は あなたに あなただけの為に全てを捧げよう 愛が迷わぬよう 温もりを残して 楽園を分かつその時に だから俺は あなたに あなただけの為に全てを捧げよう 愛が迷わぬよう 温もりを残して 楽園を分かつその時に 元の歌詞の語順やリズムを意識したうえで、可能な限り言葉や意味を削らず増やさず訳したつもりです。 が、そのまま和訳すると違和感のある箇所は、その限りではありませんのであしからず。 拙い出来ではありますが、参考になりましたら幸いです。(void) HEAVENS DIVIDE 小島プロダクション製作の PlayStation Portable ソフト "METAL GEAR SOLID PEACE WALKER" における Theme Song 歌 Donna Burke 作詞 戸田信子 作編曲 本田晃弘 本Wikiでは、 HEAVENS DIVIDE の歌詞の原文と、その和訳を掲載しております HEAVENS DIVIDE 小島プロダクション製作の PlayStation Portable ソフト "METAL GEAR SOLID PEACE WALKER" における Theme Song 歌 Donna Burke 作詞 戸田信子 作編曲 本田晃弘 本Wikiでは、 HEAVENS DIVIDE の歌詞の原文と、その和訳を掲載しております HEAVENS DIVIDE 小島プロダクション製作の PlayStation Portable ソフト "METAL GEAR SOLID PEACE WALKER" における Theme Song 歌 Donna Burke 作詞 戸田信子 作編曲 本田晃弘 本Wikiでは、 HEAVENS DIVIDE の歌詞の原文と、その和訳を掲載しております HEAVENS DIVIDE 小島プロダクション製作の PlayStation Portable ソフト "METAL GEAR SOLID PEACE WALKER" における Theme Song 歌 Donna Burke 作詞 戸田信子 作編曲 本田晃弘 本Wikiでは、 HEAVENS DIVIDE の歌詞の原文と、その和訳を掲載しております
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2ch PEACE WALKER スレ テンプレ 1 『メタルギアソリッド ピースウォーカー』 TACTICAL ESPIONAGE OPERATIONS (戦略諜報アクション) プラットフォーム:PSP 2010年4月29日発売 UMD 5229円 DL 4700円 ■公式サイト(METAL GEAR SOLID PEACE WALKER) http //www.konami.jp/mgs_pw/jp/ ■公式サイト(コジプロTGS 2009 スペシャルサイト) http //www.konami.jp/kojima_pro/tgs_2009/jp/ ■公式サイト(コジプロE3 2009 スペシャルサイト) http //www.konami.jp/kojima_pro/e3_2009/jp/ ■小島プロダクション公式 http //www.konami.jp/kojima_pro/japanese/ ■小島プロダクション公式ウェブログ「コジブロ」 http //ameblo.jp/kp-blogcast/ ■METAL GEAR SOLID PEACE WALKER 2chまとめ Wiki http //www28.atwiki.jp/2chmgspw/ ■小島秀夫Twitter http //twitter.com/Kojima_Hideo ★前スレ 【PSP】METAL GEAR SOLID PEACE WALKER part74 http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/handygame/1273908281/ ★質問スレ 【MGS】MGSPWの質問に全力で答えるスレ16【PW】 http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/handygame/1273838766/ ★アドパ募集スレ《PS3》 【PSP】MGS PEACE WALKER募集スレ【アドパ】 http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/handygame/1271247792/l50 荒らし、煽り等は完全放置、他ソフトの話題・比較はやめてください 他のサイト・掲示板等のネットウォッチ禁止 基本的にsage進行で 次スレは 950が宣言した後で立てる事 携帯など立てるのが難しい人はその旨書き込むこと スレタイは【PSP】METAL GEAR SOLID PEACE WALKER part○ とする ○の中に半角数字以外の文字を記入する事を禁ずる 2 ■よくある質問まとめ Q, インフラある? オンライン対戦出来る? A, インフラはDLC落とせるだけで、インフラ対戦は無い。アドホック対戦なら可能 Q, パズルサイトでドリトスステージクリアしても、ドリトス兵のパスワードが表示されない…… A, 情報ウィンドウ開いてGETボタンでパス入手 Q, メディアインストールの容量について教えて A, 330MBと880MBの二種類選べる。DL版はスモールインスコでいいので1.8GB程必要との事 Q, このゲームは買い? 楽しめる? A, 公式サイトに体験版がある PVが公式ページにあるのでそれも見て考えよう Q, 過去作やってないけどストーリーは理解できますか? A, 3はやっておいた方がいいと思う。 Q.マウンテンデュー売ってないYO! A.サンクス、サークルK、ampm、ミニストップ、デイリーヤマザキ、ソフマップなどで購入報告あり。 Q.モンハンは? A.チコのブリーフィングファイルを全て聞いた状態でEXTRAミッション29内で海岸に行く Q.ザドルノフ7回目はどこにいる? 脱走した旨の無線を受けた後、射撃訓練場二階に居る。スネークで行かないと出ない ■まとめ 睡眠ガス地雷(フルトン地雷)入手方法 第5章ZEKE戦クリア後に出てくる【064】プーヤンミッションをクリアする カールグスタフ(フルトン)入手方法 第5章ZEKE戦クリア後に出てくる【045】【046】【102】【047】【048】【091】【037】【098】をクリア ステルス迷彩入手方法 第5章ZEKE戦クリア後に出てくる【045】【046】【102】【047】【048】【091】【049】【075】をクリアし、 【050】をS(三分以内)ランクでクリア カズとデート出現方法 第5章ZEKE戦クリア後に出てくる【113・ピューパ改】【115・クリサリス改】【117・コクーン改】【119・PW改】をクリアすると出現 ※その他の質問等は 1にも書いてある以下の質問スレに質問して下さい。